カテゴリー: 2017 与板の平屋

「与板の平屋」壁ホタテ漆喰(しっくい)塗装仕上げ

「与板の平屋」壁の塗装工事が進行中です。今回、壁仕上げに採用したのは「ホタテ漆喰(しっくい)塗装」です。

魚屋で見る、あのホタテ?。そう、その通り、そのホタテです。ただし身の方ではありません。使っているのは、貝殻の方です。身を食用として取った後、ホタテの貝の部分は破棄されています。その捨てられていた貝殻を焼成して作られた塗料なのです。

ホタテの貝殻から作られたとはいえ、本当の漆喰(しっくい)と同じ成分、水酸化カルシウム(消石灰)で出来ています。漆喰と同じ成分ですので、消臭性、調湿性などの機能を持ち、室内環境を安定させてくれます。またローラー塗りで仕上げが出来る事から、左官仕上げに比べて施工費用を大幅に抑えることが可能です。

壁が白く塗られ、室内が大分明るくなりました。養生が取れるのが楽しみです。

ホタテ漆喰塗装0
ホタテ漆喰塗装0
ホタテ漆喰塗装0

「与板の平屋」壁塗装前

「与板の平屋」壁の下地石膏ボードが貼り終わりました。いよいよ明日から壁の塗装工事が始まります。壁が白く塗られ、外部足場が取り外されれば、室内は一層明るくなるはずです。

現在、天井はシナ合板の優しい色合い、壁は下地石膏ボードのベージュ色ですが、案外この色の取り合いも落ち着いていてよいな、なんて思ってしまいます。工事途中の色目を見ながら、そんな壁色も今度機会があればやってみたいな、と想像を膨らませています。

南側の大きな窓から入った光は、勾配天井に反射し、室内の奥へと柔らかな光を導きます。その明るさを部屋の奥へと運ぶ為、床と壁の仕上げは、全体的にナチュラルな淡い色合いを選びました。塗装が終わった後、どんな雰囲気の空間になるか、どうぞお楽しみに。

壁塗装前
壁塗装前
壁塗装前

「与板の平屋」内装下地工事進行中

「与板の平屋」現在、内装工事が進行中です。間仕切り壁下地材、屋根下地材が取り付き、各部屋の構成や雰囲気などがおぼろげながら見えてきました。最初は仕切りも無くがらーーーんとした空間だったのが、少しずつ住宅らしさが現れてきています。

まずは、天井を仕上げ、その後に床、最後に壁を仕上げていきます。一般的には、天井と壁の取り合いの部分には廻り縁、床と壁の取り合い部分には幅木という見切り材を取り付けるのですが、今回、納まりをシャープに見せるため天井と壁、床と壁が直接取合うような納まりを採用しています。

このような納まりとする場合、施工順がとても大切です。順番を間違えると予想以上に施工手間が掛かってしまいますので。何事も段取りが大事ですね。

内装工事
内装工事
内装工事

「与板の平屋」耐雪仕様の屋根について

「与板の平屋」こちらの建物が建つ地域は、冬期には2m近くもの積雪がある時があります。そのため、屋根の上に雪が積もっても屋根がたわんだりしないよう、高さ1.8mの雪の積雪荷重を見込んで屋根部材の構造計算をしています。冬の間、雪下ろしをせずに雪を屋根の上に載せたままとする、いわゆる耐雪住宅仕様となっています。

通常の建物の屋根垂木に比べ、かなり大きな屋根部材が狭い間隔で並んでいるのが写真で分かるかと思います。また、屋根上の雪が滑り落ちていかないよう、屋根勾配も緩く設定しています。

雪国で暮らす人にとって、雪おろしや雪かきは、毎日の生活の中において、かなりのストレスになります。ちょっとした工夫で冬場の快適さが増すのは、とても良いことですね。と、この記事を書いているのはお盆前の猛暑日。冬は、まだまだ先のことですが。

耐雪屋根仕様
耐雪屋根仕様
耐雪屋根仕様
与板平屋

「与板の平屋」外壁下地工事完了

「与板の平屋」外壁下地工事が完了しました。木造には、柱と梁で構成された軸組み工法と呼ばれるものと、合板パネルを建て込んで建てる2×4(ツーバイフォー)工法と呼ばれるものがあります。今回の建物は、柱梁で組んだ骨組みに合板パネルを張り込んで建てる、ちょうど中間のような工法を採用しています。建物の施工性や精度に優れた軸組み工法と、地震時の揺れに粘り強い2×4工法の両者の良い点を取り入れた混成工法。

近年、建築界における建材や工法の開発は目覚ましく、さまざまな新しい建材・工法が次々登場しています。設計者として、時代に遅れを取らないよう、その性能や費用耐効果、施工性など日々、情報収集に努める必要があります。良い工法は積極的に取り入れ、かつ、昔ながらの技術も有効に活かし、更に良い建築を目指していきたいと思っています。

外壁下地張り
外壁下地張り
外壁下地張り
屋根垂木

「与板の平屋」上棟しました

「与板の平屋」朝から始まった建て方作業。夕方には、屋根下地貼り工事まで完了しました。

以前にも書いたと思うのですが、柱梁が組み上がった時点で、プロポーションやバランスの良くない建物は、それ以降いくら仕上げをがんばっても、美しい(または心地よい)空間とすることが難しいと感じています。柱梁が建ち上がったその時点で、心地よい空間であるか否かは、既に決まっているという風に。

骨組みというプリミティブ(基本的・原始的)な要素が、決定的に室内空間の質を決めてしまう。それだけに私は、骨組みのプロポーションやバランスに、いつも細心の注意をしながら設計を進めています。

木造建て方
木造建て方
木造建て方
木造建て方

「与板の平屋」建て方作業

「与板の平屋」ここの所、新潟県内でも集中豪雨があったりと、天気が優れない日が続いていました。予定していた建て方作業日は、雨の影響で遅れていました。梅雨の時期に建て方を行うのは、本当にタイミングが難しく、思うようにはいきません。晴れの合間を縫って本日、建て方作業が行われました。

基礎の上に敷き込んだ土台の上に、クレーンを使って、柱を立て、その更に上に梁、垂木を組み上げていきます。柱・梁接合部は既に彫り込み加工がしてあるので、順序よく組み上げていけば良いはずなのですが、そう簡単にはいきません。柱に傾きや梁に捩れがあると、接合部が上手く嵌まっていかないのです。そこで大工さんは、水平器を使って柱や梁を計測し、まっすぐになるよう何度も補正しながら、組み上げていきます。こちらをきつく締めすぎると、あちらが緩んでしまったりするため、全体のバランスも見ながら、正確に組み上げていく必要があります。

昼すぎには、梁が全て組み上がりました。午後には屋根垂木を組み、夕方までには屋根の下地板まで張ってしまいたい所です。まずは一服。昼休憩を挟んで、午後も気が抜けません。

木造建て方作業
木造建て方作業
木造建て方作業
木造建て方作業

「与板の平屋」コンクリート受入れ検査

「与板の平屋」いよいよ基礎コンクリート打設です。鉄筋を組み込んだ型枠の中へコンクリートを流し込んでいきます。

モルタルと水、砂利、砂を混ぜ合わせたジェル状のどろどろのコンクリートを生(なま)コンクリートと呼びます。生というだけあって、その日の気温や湿度によって、混ぜ合わせる調合比を調整して工場から出荷されてきます。つまり毎回、一定の混ざり具合で生コンクリートが出荷されてくる訳ではなく、その時々の状況によって、品質にばらつきがある訳です。

コンクリート車で現場まで運ばれた生コンクリートは、現場受け入れ検査を行い、指定した品質を満たしているかどうかを、確認する必要があります。写真では、スランプ値(柔らかさ)、空気量、塩化物含有量などの計測を行っています。水を多めに加えれば、柔らかくてコンクリの打ち込みがし易いのですが、その分、コンクリート強度が下がってしまいます。受け入れ検査は無事にクリア。今回はややスランプ値が小さく、コンクリが硬め。その分、しっかりとした強度のコンクリートとなります。

コンクリート受入れ試験
基礎コンクリート打ち1
基礎コンクリート打ち03

「与板の平屋」基礎配筋検査

「与板の平屋」の基礎配筋検査に行ってきました。設計図で指定した通りの仕様で鉄筋が組まれているかを設計者自ら確認していきます。

コンクリートは圧縮に抵抗し、鉄筋は引っ張りに抵抗することで、鉄筋コンクリートはバランス良く強度を発揮することができるようになります。圧縮・引っ張りの掛かる場所をイメージしながら、鉄筋の配筋状態を確認していきます。また、継ぎ手部分や折り曲げ加工部分も、しっかりと設計仕様通りに組まれているか、など入念にチェックを行います。

一部是正箇所があったものの、職人さんが直ぐに修正加工を行い、全てクリア。後は、コンクリートを打つだけとなりました。

基礎配筋検査
基礎配筋検査

「与板の平屋」地盤改良工事

「与板の平屋」基礎の掘削工事が始まりました。工事に先立って地盤調査を行った結果、地盤面下数m付近まで軟弱地盤が確認されたため、地盤改良を行っています。

今回地盤改良に採用したのは、木製杭を一定の間隔で打ち込む改良工法。セメントを使わないため、土壌汚染の心配がありません。かつ、解体時の撤去費用が安くすむという利点があります。建設時の施工費を抑えるだけでなく、建物解体時までのライフサイクルコストを考慮すれば、大きなメリットがあると考え、採用をしました。

掘削した溝に一定の間隔で見えている丸い柱のようなものが改良杭の頂部です。こちらの杭の上部に鉄筋を組み、基礎を作っていきます。

木製杭地盤改良
木製杭地盤改良
木製杭地盤改良

「与板の平屋」工事スタート

「与板の平屋」いよいよ工事がスタートします。工事に先立って、敷地中央に祭壇を立て、地鎮祭を執り行いました。祝詞を唱え、敷地の四方に塩や酒を撒き、敷地を清めました。地鎮祭を行うと、いよいよ工事が始まるのだなと、気が引き締まります。良い家となるよう、完成まで全力を尽くしていきます。

まずは、敷地に建物の位置を示す、地縄張り(じなわばり)を行い、建物配置を確認していきます。敷地に地縄(じなわ)と呼ばれる白い紐を張り、建物の位置や各部屋の位置などを示していきます。メジャーを当てて、図面上で表記している敷地境界からの離れ寸法を確認したり、地盤レベルを確認したり。敷地形状が図面通りであれば何も問題ないのですが、もし図面と異なる部分があれば、その場で微調整をしていきます。

建物の配置は、北側斜線制限や民法上の離れ寸法の確保、各市町村の条例など、様々な法規的制約をクリアするよう決まっています。現場の寸法が違っているからといって、簡単に動かすことは出来ません。その場で、こちらであれば動かしても法規的に問題ない、こちらだとマズい、といった判断をしていく必要があります。特に古い敷地測量図の場合、測量図と現状敷地形状が異なっていることが稀にあります。建物が建った後で法規違反の建物でした、なんてことのないよう、慎重に寸法を確認していきます。

地縄張り
地縄張り
地縄張り

「与板の平屋」実施図面、作製中

「与板の平屋」模型によるプレゼンも無事終わり、プレゼンを行った当初の方向性は変えずに進めることになりました。が、当然そのままの平面で、という訳にはいきません。お住まいになる方も、模型や図面を見ることで、初めて具体的な生活がイメージ出来るようになってくるため、より具体的な様々な要望が出てきます。

何度もクライアントと打合せを重ね、細かな修正を加えています。寝室の入口はどちらの方がよいのか、収納スペースは足りているか、この場所で想定されている作業は何か、などなど、より詳細なヒアリングを行い、暮らしのイメージを掘り下げていきます。

平面の修正・調整と同時に、より具体的な詳細図面も作成していきます。当初作成していた1/100の図面は、1/50の縮尺へ。また、断面や仕上げ表、柱・梁の組み方、照明器具の配置、設備機器の選定など、図面に書かなければいけないことは多岐に渡ります。全ての図面が揃えば、いよいよ工務店へ見積りを依頼することになります。見積りを取ってみたら予算オーバーとならないよう、慎重に慎重に設計を進めていきます。

実施図面
実施図面