カテゴリー: プロジェクト

「上越滝寺の店舗併用住宅」確認申請許可証

「上越滝寺の店舗併用住宅」建築確認機関で審査をしていた確認申請の許可証が下りました。通常だと、木造2階建て規模の住宅は、確認申請提出してからおおよそ1週間くらいで許可が下りるのですが、今回は建物用途が店舗併用住宅であること、また、省エネ等級5の適合認定審査を同時に行うこと、などの条件から、予想していた以上の審査日数が掛かってしまいました。

申請提出してから、許可が下りるまで要した日数は、約3週間。建物の構成上、店舗と住居が複合しているのですが、その中から住居部分だけを抜き出して、各部分の省エネ計算をするとのことで、計算書を作る設計側も、審査する側も手間どってしまいました。法律が変わるたびに、計算方法や算定プログラム入力方法も、少しづつ変わってきており、その度に変更内容を把握して慣れるまでに時間が掛かってしまいます。日々、学ぶことを怠らず、知識を更新していくことが設計者には必要です。

許可証が下りたので、これで無事に工事がスタートできます。基本設計、実施設計と続いてきた設計業務はここまでで完了。ここから先は、現場をチェックしていく設計監理業務へと入っていきます。まだまだ設計者としての仕事は終わりません。

確認申請許可証

「岩室の平屋」既存家屋解体作業

「岩室の平屋」設備インフラの撤去手続きなどが終わり、既存家屋の解体工事がスタートしました。先ずは内部のこまごまとしたモノの運び出し作業から始めていきます。建物の解体といっても、何でもかんでもごちゃまぜでトラックに積み込んで運び出していく訳ではありません。木材類、ガラス類、プラスチック類、金属類など、分別できるものはできる限り現場で仕訳けして、分別したゴミ毎にトラックへと積み込んでいきます。

分別せずに何でもかんでも混載して、混合廃棄物として捨てることもできるのですが、混合廃棄物は1㎥辺りの処分費が割高となるため、解体費を削減するためにも、人の手を使ってできる限り分別するという方法が、今の主流となっています。敷地が狭く、分別するスペースが確保できない場合などは、分別せず重機で一気に壊し、分別せずに処分するというパターンもありますが。

解体屋さんの職長さんが、どこから運び出すか、どこにどの資材をまとめるか、どこから解体していくか、など職人さん達へテキパキと指示を出し、みるみる間に物が運び出されていきます。解体屋さんと聞くと、強面で怖そう、というイメージがあるかもしれませんが、話をしてみれば、解体職人さん達はとても礼儀正しく、丁寧です。強面というより、むしろイケメン!

朝から始まった内部の運び出し作業は、夕方には概ね、片づけが完了しました。自分でやっていたら、何日どころか、何週間もかかりそうな作業を一日で片付けてしまうとは、流石プロ、仕事が早い。引き続き、重機を運び込み、建物の解体へと進んでいきます。

解体工事

「岩室の平屋」建物解体時のお仏壇の扱いについて

解体しようと思っている建物にお仏壇がある場合、皆さんはどうされているでしょうか。当然、解体前に仏壇に「魂抜き(たましいぬき)」の法要(ほうよう)をしておく必要があります。

ご本尊がいらしたお仏壇ですので、当然のことながら、何もせずそのままゴミとして処分してしまうことはできません。処分前には、お坊さんにお経を読んでもらい、お仏壇に宿っている魂を抜いてもらう必要があります。その法要の事を「魂抜き(たましいぬき)」、「お性根抜き(おしょうねぬき)」、「閉眼供養(へいがんくよう)」といいます。(詳しくは、お付き合いのあるお寺さまに相談してみるのが良いと思います。)

供養を終えた仏壇は、建物の解体時に解体屋さんにまとめて処分してもらって構いません。近年、仏壇を置くという家は少なくなりました。置くとしても、昔ながらの大きな仏壇でなく、比較的小さな置き家具のようなお仏壇を置く方も増えてきました。お仏壇の大きい、小さいは関係なく、ご先祖さまに感謝する気持ちを忘れない事は大切だと思います。

仏壇処分

「鵠沼の家」タイル仕上げの浴室

写真は「鵠沼の家」の浴室です。窓から差し込む光がまぶしいくらい、明るく開放的な浴室となっています。正面に見えるのは屋上デッキテラス。大開口サッシ全開にして浴槽に浸かれば、まるで露天風呂に入っているような気分になれます。天気の良い日なら、風呂上りにそのままデッキへ出て、ビールをプシュッ!、なんて最高です。

こちらの建物の構造は、木造です。木造だと、浴室の選択肢はユニットバスだけと思われている方がいるかもしれませんが、防水下地処理をしっかりと行えば、どんな仕上げ材を使う事も可能です。こちらの浴室には、FRP防水を行った上で、床と壁にタイルを張り付けています。また、足裏がヒヤッとしないよう、足触りの良いリクシルのサーモタイルを採用しています。

夜に月を見ながら入浴するも良し、明るい時間に本を読みながら入浴するも良し、色々な形のリラックス時間を愉しめる浴室としました。

木造浴室タイル張り

「柳橋のコンクリートボックス」コンクリ打放し仕上げの浴室

「柳橋のコンクリートボックス」こちらの住宅の浴室は、コンクリート打放しを仕上げとしています。壁、天井ともコンクリート打放しに撥水塗料を塗布、床には防水が必要ですので、防水をした後にモルタル金鏝仕上げ床。浴槽廻りもモルタル仕上げ。モノトーンで統一し、都会的なクールな印象の浴室に仕上げています。

浴室から繋がるバルコニー側には、大開口のサッシを取り付け、視覚的に連続する開放的な空間としました。正面に見えるコンクリートの外部は、前面道路。開口の位置を調整することで、外部から覗かれないような配慮をしています。都心の密集地で、ここまで開放的な浴室は、なかなか無いように思います。

実際に私は、この浴槽に浸かったことはないのですが、とてつもない解放感を感じる事でしょう。最もプライベートな空間を開放的に。この逆説的な設計解法が、とても新鮮な空間を実現しています。

コンクリ打放し浴室

「そりっどハウス」桧仕上げの在来工法浴室

「そりっどハウス」の浴室は、ユニットバスでなく、在来工法を採用しています。在来工法というのは、ユニットなどの既製パーツを使わず、高基礎や土間床を利用することで桶状のコンクリート防水床を作って、浴室を作る工法のことです。(在来というだけあって、ユニットバスが登場する以前からあった工法です)

浴室在来工法は、工場で製作されたパーツを現場でぱたぱたと組み立てるユニットバスと違い、基礎・左官・防水・設備・大工・電気工事と工事職種が多岐に渡り、手間と時間がかかります。しかし、様々な仕上げを採用でき、どんな間取りでも対応が可能、という利点もあります。(以前は在来工法だと床が冷えるというデメリットもありましたが、現在では断熱技術が上がり、高断熱仕様でも対応が可能になっています。)

また、その中間を良いとこどりしたハーフユニットバスという選択肢もあります。浴槽などの下半分はユニットバス、上半分は在来工法というものです。下部がユニット化されているので防水上の施工処理が簡易にできるのがポイントです。上部の在来工法部分は、仕上げが自由に選択できるのが、この工法を選択する利点です。

コストと性能を重視するのであれば、ユニットバス派。仕上げ材と自由な間取りを重視するのであれば、在来工法派。両方の良いとこ取りをしたいのであれば、ハーフユニット派。と、私の事務所では、同じくらいの比率で3派に分かれます。

下の写真は、在来工法浴室です。壁と天井は、桧(ヒノキ)板仕上げ、床は鉄平石風の黒いタイル張り、中庭に面した側には大きな窓を設けています。和風旅館のような、ちょっと懐かしい上品な雰囲気に仕上げてみました。このような雰囲気はユニットバスには出せません。夕方の光が浴室に射し込み、樹々の影を壁に落としています。浴槽に浸かれば、窓の外には緑の樹々と青い空。開放的なバスタイムを愉しむことができます。明るい時間から浴槽に浸かって、音楽でも聴きながら、のんびり過ごす。そんなシーンが浮かんでくるようです。

在来工法浴室

「上越滝寺の店舗併用住宅」建築確認申請書の作成

「上越滝寺の店舗併用住宅」工事をスタートさせる為に、建築確認の申請書類を作成しています。「建築確認」とは、何ぞや?とお思いの方も多いでしょう。建築を建てる機会がなければ、「建築確認」という言葉を聞く事はきっとないでしょう。

日本国内で建物を建てる際には、建築基準法という建物に関する法律に適合している事が証明された後でなければ、建物を建てることができません。各法律に適合しているかどうかを、役所の窓口や第3者機関に判定してもらう、その行為を「建築確認」と呼びます。

法律では、用途地域ごとに建てる事ができる床面積限度や高さ制限、採光規定や防火規定など、様々な規制が設けられています。図面や計算書類などで示すことによって、各法律に違反していません、と確認を取る、それが「建築確認」というモノです。建築基準法という法律書は、厚さ5センチを超える程、膨大な文字数が並んでおり、ページをめくるだけでも嫌になる設計者も多いことでしょう。図面に書き漏れが無いか、法令に抵触してないか、何度も何度も法令集を見返し、図面を修正していきます。

建築確認申請書類

「燕のガレージリノベーション」すのこ床のインナーテラス

「燕のガレージリノベーション」には、個室に面して、インナーテラスを設けています。こちらの物件、既存の建物を改修するリノベーション工事ですので、外壁を解体し、新たにバルコニーを設けようとすれば、多額の工事費が掛かってしまいます。しかし、ただ部屋に窓があるだけでは、面白みがない。外と連続した広がりのある空間を少しでも実現したいと、窓に面して屋内でありながら屋外ような雰囲気を持つインナーテラスを作りました。

インナーテラスの床は、簀の子(すのこ)貼りとして、階下へ光と風を落とすような仕掛けとしています。すのこ材には足触りの良い、杉材を選んでます。サッシ窓を全開に開いて、裸足で簀の子テラスに出れば、屋内に居ながら、外にいるような解放感を感じることができます。

インナーバルコニー インナーバルコニー

「燕のガレージリノベーション」内装仕上げ材料

「燕のガレージリノベーション」工事が完了しました。今回、使用した内装仕上げ材は、以下の通りです。

1階床フローリングには、スギ無垢フローリング(自然塗料)
階段には、杉集成材
2階床フローリングには、チーク無垢フローリング(自然塗料)
カウンタートップには、花梨(カリン)無垢材

陽が差し込まない暗い1階には、柔らかく明るめの材料、陽の入る明るい2階には、硬質で深い色目の材料と、空間の明暗に合わせ、仕上げ材の色目・素材感を変化させています。移動していくに従って変化していく空間の表情。様々な素材を使い、空間変化をつけることで、小さな空間でも、多様な場所が生まれ、実際の床面積以上に広がりを感じます。

カリンカウンター
杉集成材階段
杉フローリング

「東三条まもる眼科」小さな隠れ家のようなキッズエリア

「東三条まもる眼科」の待合室には、キッズエリアを設けています。眼科という診療所の性質上、小さなお子さん達が訪れることが多々あります。そんなお子さん達に、静かに落ち着いて待っていてもらうためにキッズコーナーを設けています。

入り口には、子供だけが通り抜けられるような高さの低い入口穴を設け、床はカーペット仕上げ、小さな机と椅子と絵本を置き、落ち着いて籠れるスペースとしています。丸く繰りぬかれた丸穴からは、中(いや、中からは外?)の様子を伺う事ができます。

ほんのちょっとした小さな隠れ家のようなスペースですが、子供だけでなく大人でも、ついつい入ってみたくなるような魅力があります。

東三条まもる眼科キッズエリア
東三条まもる眼科キッズエリア

「蓮野の平屋」障子に移る樹々の影

「蓮野の平屋」の南側には、大きな開口が設けてあります。開口部に設けられた大きな木製引き戸を開け放てば、デッキテラスとシームレスに視線が繋がり、窓外の青々とした竹林が目の前に広がります。

開口部に設けられた障子戸を閉めれば、障子を通した柔らかな明かりが室内を満たし、先ほどまでの開口的な空間が一転、しっとりとした雰囲気の空間が現れます。障子には、風に揺れる樹々が陰を落とし、風でさらさらと揺れています。障子を閉めていた方が(障子を開けているよりも)、日差しが強弱を繰り返し、影が揺れるなどの外部の環境変化を感じる事ができます。

写真のように、障子の開け閉めだけで、ここまで空間の印象は変化します。窓を開けた開放的な空間も良いのですが、この障子を閉めたしっとりとした籠り感のある空間もまた違った味わいがあります。障子を開け閉めすることで、その時の季節に、その日の天候に、自分の気分に応じて、空間の雰囲気を調整することができます。

  • 大開口窓
  • 障子に映る影

「上越滝寺の店舗併用住宅」工務店との初顔合わせ

「上越滝寺の店舗併用住宅」ここまでは設計者が仲介に立って見積もり金額の調整をしてきましたが、いよいよ工事契約を見据え、工事を請け負ってくれる工務店さんと施主さんが初めて顔を合わせる段取りとなりました。

工事の契約を行うのは、設計者ではなく、工務店(建設会社や大工)さんです。工事が始まれば、信頼してお願いしなければいけませんので、実際に会ってみて、フィーリングが合うかどうか、誠実さや信頼感を感じるかどうか、価値観を共有できるか、話をきちんと聞いてくれるか、などなど、互いの相性を確認することが必要です。工事金額やコストというのは確かに大事ではありますが、きちんと工事を任せられる信頼関係、それができなければ、工事金額は安くとも、高い買い物になってしまいかねません。

施主さんは、わざわざ模型まで持参してくれ、模型を一緒に見ながら、確認したいことを一つ一つ丁寧に、工務店さんに聞いていました。打合せは終始、穏やかに進みました。契約の段取りも確認して、これで工事へと無事に進んでいけそうです。

工務店初顔合わせ