カテゴリー: 北欧

ヨルゲン・ボー+ヴィルヘルム・ヴァラート設計 ルイジアナ現代美術館を訪れて

Humlebek駅下車、駅から徒歩10分、ルイジアナ現代美術館へ。ここはオースレン海峡を見渡す丘の上に建つ美術館です。この美しい景観を妨げないよう、建物は樹々の中に隠れるように低く、時には地下へ、丘のアップダウンをトレースするように配置されています。展示空間を歩いていると、ある所では地下へ、ある所では高台へと、まるで丘の上を散歩しているような空間体験ができます。館内を散策していて目に入るのは、美術作品だけでなく、樹々の緑であったり海の景観であったり。建築物というよりも、建築と自然が溶け合ったランドスケープと言った方がしっくりとくるかもしれません。海峡を見下ろす丘の上では、楽器の演奏会が行なわれていたり、芝生に寝転んでいる人がいたり、カフェで食事をする人がいたり。みんな思い思いに自由にこの場を使いこなしていました。ここにいると美術というものをとても身近に感じることができます。

ルイジアナ現代美術館 ARCHITRAVEL

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Sankt Maria教会を訪れて

先ほどの教会のすぐ近くにも教会を見つける。
Sankt Maria Kirke og Vor Frue Kloster
堂中に入る。人気なく、静寂。
先ほどの教会とは異なりレンガで仕上げられた、少し暗い室内。
正面祭壇の上方の窓から光が落ちてくる。荘厳な気配。
天井には、彩色が施された細かな絵画が描かれている。
祭壇へと歩を進めると、突如、パイプオルガンの音色。
高い天井に響き渡る幻想的な音色。
しばし立ち止まり、目を閉じる。
五感で空間を感じとる。
教会の隣には、中庭とそれを取り囲む回廊が配置されていた。
連続するアーチと列柱。中庭の中央には一本の樹木。
この回廊を聖書を読みふけりながら、
ぐるぐると歩き、思索するのだろうか。

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まるで美術館に泊まるよう Konventum Conference & Hotel

レストランにて朝食をいただき、
チェックアウトまで時間があったため、館内散歩の続き。
昨晩見て回れなかった所も、くまなく見て回る。
至る所に、作品、作品、作品。
ホテルに泊まるというよりも、美術館に宿泊するような感覚。
ここなら美術館に行かなくとも、丸一日楽しめることが出来るだろう。
どこにも行かず、ホテルで一日楽しむ。
こんなホテル滞在もありだと思う。

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Konventum Conference & Hotel 館内散策

遅い到着のため、ホテルレストランでの夕食の予約が出来ず。
また歩いて街に戻るのも面倒なので、
なんとかレストランに食事ができないか、聞いてみる。
厨房から今ある食材でよければ、作ってくれるとの答え。ありがたい。
誰もいないレストランはすべて貸し切り。
海の見える一番よい席に座り、ゆったりと夕食。

食事の後は、館内の散歩。
至る所に美術品が展示されていて、歩き回るだけでとても楽しい。
広大な敷地に建物が配置され、歩いて見て回るだけで1時間以上掛かる。
彫刻が点在する庭からは、眼下に海峡が見渡せる。
瀬戸内海の直島のホテルでも、ホテルの至る所に作品展示があったが、
こちらのホテル、建物規模、広さ、作品展数、
どこをとっても比べものにならないくらい、大きい。
おすすめのホテルです。
Konventum Conference & Hotel

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Konventum Conference & Hotelを訪れて

電車に乗り込み、Helsingor(ヘルシングエア)へ。
ネットで予約した宿へは、駅から歩いて30分。
坂道を上り、やっとのことで到着。Konventum Conference & Hotel
ホテルというよりも研修施設らしい。
エントランスホールへ入ると、目の前には中庭が広がる。
中庭を取り囲んだホールや廊下には、絵や彫刻などが所狭しと並ぶ。
まるで美術館の様だ。
これらの作品群はすべてデンマーク出身のアーティストによるものとのこと。
館内を歩き回るだけで、美術鑑賞ができる。

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茅葺き屋根

ハーバーを出て、海岸通りより1本裏の通りを歩き、駅へ。
通りの両側には、デンマークの昔ながらの家々が並ぶ。
屋根を見ると、見事な茅葺き屋根が。
屋根勾配、棟抑えなど、まったく日本と同じ作りの茅葺き。
これがデンマークの昔ながらの作りなのだろうか。
世界の共通性。驚きだ。

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アルネ・ヤコブンセン設計 テキサコ・サービス・ステーションを訪れて

海岸通りを歩くこと20分。左手に円盤の様な形の屋根が見えてくる。
アルネ・ヤコブンセン設計のガソリンスタンド、テキサコ・サービス・ステーションだ。こちらは、ベラヴィスタ集合住宅と同時期の1937年竣工。ベラヴィスタと同様、真っ白な未来的デザインの建築物。青い空を背景に、真っ白な円盤が宙に浮き上がっている。ヤコブセンがデザインした椅子、アントチェアの座面をそのまま大きくしたような形。アントチェアをデザインしたのは1950年前後ということからすでにアントチェアへと繋がる造形感覚がこの時すでに現れていたことになる。屋根のスケールに比して円盤のエッジがとても薄いからか、非現実感な印象を受ける。

ARCHITRAVEL テキサコ・サービス・ステーション

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アルネ・ヤコブセン設計 スーホルム集合住宅を訪れて

ベラヴィスタ隣のスーホルム集合住宅へ。
こちらも同じくアルネ・ヤコブセン設計。
ベラヴィスタに遅れること16年後の1950年竣工。
ベラヴィスタの真っ白な白亜の建物とは対照的にこちらは
重厚な茶系レンガ積み外壁と傾斜する屋根形状が特徴。
ベラヴィスタ同様、雁行型平面を採用しているが、
高さを抑え低く、地面に張り付くように配置している。
この環境に突如、現れたような真っ白なベラヴィスタより
スーホルムの方がしっくりとこの風景に馴染んでいるように見える。
この16年の間、ヤコブセンの中に地域性や伝統性に対する
考え方に変化があったのだろうか。

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アルネ・ヤコブセン設計「ベルビュービーチ監視塔」を訪れて

ベラヴィスタ正面の道路を渡り、海岸へ。砂浜へ降りると早速、目の前に白と水色ストライプの監視塔が現れます。アルネ・ヤコブセン設計のビーチ監視塔です。

高さ約4.5m。想像していたよりも随分と小さい。白ペンキで塗られた3本の丸太脚と少し大きめの監視かご。少しアンバランスなプロポーションが、頭でっかちといった印象で、とてもかわいらしい。

淡青の海と白い砂浜に呼応するように、水色と白に塗り分けられた監視塔。以前、雑誌で見た時は、なぜあのようなポップな色使いをしているのだろう、と思いましたが、実際にこの場に建ってみて、砂浜の色と淡い海の色を背景にとてもよく馴染んだ色使いであることを、ようやく納得しました。

北欧の風景の中に、このかわいらしい監視塔は、主張しすぎるでもなく、希薄すぎるでもなく、絶妙な存在感をもって建っていました。

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アルネ・ヤコブセン設計 ベラヴィスタ集合住宅を訪れて

コペンハーゲンからエストー電車で約20分。Klampenborg駅に到着。
駅を降りると、早くも潮風の匂いがする。通りの向こうには、ビーチが見える。
このベルビュービーチ周辺は、アルネ・ヤコブセンが設計した建物群が
点在する地域。ここはヤコブセン巡りの聖地。
駅を降りて直ぐ右手に、ベラヴィスタ集合住宅(1934年)が見える。
所々に使われているR形状のデザインと雁行型の平面形状が特徴的。
この現代的な集合住宅が70年以上前に出来たというのは驚きだ。
窓には線細いシャープな木製サッシがはまっていて、
フラットでクールな壁面に暖かみのある印象を与えている。
痛んでいるところには所々メンテナンスがしてあり
とても大切に使われているのがわかる。

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