カテゴリー: 北海道・東北

アルテピアッツァ美唄を訪れて

気持ちのよい天気の中、バイクを走らせる。風が心地よい。
向かう先は、「アルテピアッツァ美唄」
彫刻家、安田侃(やすだかん)氏の作品群を展示した美術館だ。
古い木造の小学校校舎を美術館に転用して使っている。
緑溢れる芝生の庭と、古びた木造の校舎。
庭を歩いていくと、濃緑のふっくらとした芝生の上に、
ぬるっとした質感の石の彫刻が、まるで置き忘れたかのように置かれてる。
変化し続ける植物の生命力と、
変化を拒み続けるような彫刻の永遠性。
お互いがお互いを引き立てているような、際立ったコントラスト。
時を経て古びた校舎の中には、
まるで、時間から取り残されたかのような存在の彫刻。
時を経て変化するものと、永遠性を内包しているものが共存する場所だ。

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松島 円通院を訪れて

腹ごなしに松島を散策しようと、円通院へと向かう。
山門をくぐると、突如、枯山水が目の前に現れる。
左手には松島の景観を模した枯山水。
白砂の湾には様々なカタチをした石の島が浮かぶ。
紅葉の最後、もみじの葉が真っ赤に染まり、
はらはらと葉が風に吹かれ、次々と舞い落ちてきた。

円通院 円通院 円通院

青木淳設計 青森県立美術館を訪れて

三内丸山遺跡隣の青森県立美術館へ。
青木淳氏設計。2006年7月竣工。
遺跡発掘のトレンチの上に白い凹凸のボックスを被せ、その挟まれた空間を展示スペースとする、というコンセプトの基に作られている美術館。
茶色と白色の空間が複雑に絡み合っている構成は迷路状で面白いのだが、
これが果たして良い美術空間であるかというと、ちょっと疑問であった。
良いコンセプトが全て、良い空間を実現するという訳ではない。
唯一、アレコホールという大空間には圧倒されました。
シャガールによる3枚の大弾幕。こちらは必見です。
椅子に腰掛けてじっくりと鑑賞するのがおすすめ。

青森県立美術館 青森県立美術館 003

三内丸山遺跡を訪れて

十和田市現代美術館を後にし、青森市へ。
目的地は三内丸山遺跡。市内からは車で約10分の距離。
早速、敷地内を散策。
至る所に竪穴式住居が点在し、集落を形成している。
住居は一つ一つカタチや大きさが異なり、また、高床式建物や校倉式建物も配置されている。
この時代にこれだけの多様な形式の建物があったことに驚く。
また一つ一つが合理的で非常に完成されたカタチだ。
プリミティブでとても力強い。
集会場として使われた巨大な竪穴式住居や祈りの場として使われたのだろう掘建柱櫓。
5000年前から現代まで、家のカタチが変わっていないという事実に愕然とした。
クレーンなどの重機や満足な道具も無い時代にここまで完成された形がすでに出来ていたとは。
ある意味、現在の私たちは退化してしまったのかもしれない。

三内丸山遺跡 三内丸山遺跡 三内丸山遺跡

西沢立衛設計 十和田市現代美術館を訪れて

秋晴れ天気の中、車を走らせて十和田市へ。
今回青森を訪れた一つの目的である、十和田市現代美術館。
こちらは、西沢立衛氏による設計。2008年4月オープン。
コンセプト通り、街に開かれた美術館となっている。
表通りからはガラス張りの展示室内部が見える限りなくオープンな美術館。
「アート作品のための家」というコンセプト通り
作品ごとに大きさの異なる白い箱(家)が与えられ、
敷地内にばらばらに点在しています。
箱をつなぐように設定されたガラスの通路をくねくねと回遊し、
一つ一つの白い箱の中に入り、作品鑑賞をしていきます。
白い箱の中ではある程度の閉鎖的空間が成立していて、
作品鑑賞に集中できるように考えられています。
箱を出て次の箱へ移動するまでの通路ではガラス越しに
小さな中庭や空を眺めることができます。
次の作品を見るまでひと呼吸おいて
気持ちをリセットができるような空間構成。
オンとオフの切り替えが気持ちよく、敷地内をぶらぶらと散歩する様に
ひとつひとつの作品を鑑賞できる美術館となっています。
建物をデザインすると同時に、時間や体験をデザインする、
そのような設計者の姿勢を感じる建物でした。

十和田美術館 十和田美術館 十和田美術館