カテゴリー: DIY・リノベーション

ウッドロングエコを使った杉板DIY塗装の手順

「岩室の平屋」は、設計者である私の自邸です。いつもは設計者として現場に関わるのですが、今回は立場を変え、住まい手の立場で記事を書いてみました。DIYをやりたいと考えている方の手助けに少しでもなれば幸いです。

建物の外壁に張る杉板の塗装、通常は塗装職人さんが行うのですが、今回は自分でDIY塗装をしてみました。いつもは設計者として、お客さんのDIY塗装のアドバイスや助っ人をしているのですが、自分が主役となってDIYを行うのは、今回がはじめて。

せっかくの機会ですので、DIYの塗装の手順や掛かった費用を紹介したいと思います。

 

杉板DIY塗装に選んだ自然塗料「ウッドロングエコ」

今回使用した塗料は、天然防腐塗料「ウッドロングエコ」。木の表面に被膜を作らず、成分が木へ浸透し、防腐効果を発揮する塗料です。

外壁に木材を採用する場合は、耐候性やメンテナンス性が重視されるため、一度塗ったらメンテナンスがいらなくなるのは大きな利点。人体に害のない自然素材を原料にしているので、外壁を木で仕上げるエコなスタンスと、とてもマッチします。

ウッドロングエコは、緑色の粉末と水道水を混ぜるだけで作れるので、初心者でも簡単に扱えます。塗装に使ったハケやバケツなどの道具は水道水で洗い流せる点でも、取り扱いが簡単です。

今回は、桶を作って塗料に杉板を漬けながら塗る「どぶ漬け」の方法をとりました。以前、ハケ塗りをしたことがあるのですが、塗装の終わった板を後日みると塗り残し部分が結構あり、最終的には3度塗りまで再塗装をおこなった経験がありました。(木の表面に撥水する部分があると、塗料がうまく材に浸透しなくなるようです。)ハケで3度塗りをする手間を考えると、どぶ漬けを行う方が効率が良いと判断しました。またハケ塗りは、塗っている最中に塗料がぽたぽたと床に垂れてしまい、塗料がだいぶ無駄になっているのではないかと考えたためです。

「ウッドロングエコ」をどぶ漬けする

はじめに塗装の前に塗料を漬け込む桶づくりからスタートします。用意した材料は、以下。

・ブルーシート(長さ5.4以上)×1枚(水漏れ防止のため、厚手タイプがおすすめ)
・桟木(さんぎ:3cm×3cm程度の細長い角棒状の木材)長さ4m×6本程度
・貫板(ぬきいた:幅9cm×厚1.5cm程度の板材)長さ4m×4本程度
・えんぴつ
・のこぎり
・65mmビス(材料固定用)
・充電ドライバー(ビス止め工具)

まずは、桟木と貫板をのこぎりで必要な長さに切り、ビスで固定して桶の外形フレームを作ります。

参考までに、今回のフレームのサイズは、深さ30cm×幅20cm×長さ4.5m程度としました。桟木などは通常、長さ4mで販売されているので2本繋いで4.5mの長さにしています。(塗装する外壁材の寸法によって調整してください。)底に板を貼れば更に完璧ですが、今回は手間を省いて、底板を留めつけず、底に板を敷くだけにしています。

完成したフレームの上に、ブルーシートを被せ、塗料を溜める桶とします。塗料の液漏れ防止のため、ブルーシートは2つに折って2重にしておくのがベターです。

また塗装作業は、地面の上に桶を置いておこなってもよいのですが、作業時に腰に負担がかかるので、やはり台の上に置いて作業した方がおススメです。(今回は大工さんの作業用の台を借りました)

ここまで整えば、後は塗料を作り、桶の中へ入れて塗っていくだけです。
塗装のために用意した道具は、以下。

・塗装用手ぬぐいタオル、または、雑巾などの布
・バケツ(10L程度、水の量を測れるとベスト)
・ゴム手袋

どぶ漬け桶に塗料(ウッドロングエコを水道水で溶かした塗料)を入れます。塗料を満たした桶の中に、塗装する板材を漬け、表面を布で擦ります。

木の節や脂分の多い部分は水分を弾きますので、布で擦ってやって、塗料を材料へ浸透させていきます。板をゴシゴシとぞうきんで水洗いするイメージです。

板の側面や端部は、塗り残しがちな部分ですので、特に入念に。表に続いて、裏面も同様に。(表だけ塗装とする場合は、片面だけでOKです)塗り終わったら、よく水を切って、立てかけて乾燥させます。後は、根気よく繰り返すだけ、です。

塗装作業動画はこちら↓

DIY塗装にかかった作業時間

今回、塗装した板の枚数は200枚でした。板を運ぶ人、塗装する人と、作業を分担して2人ががり作業して、1時間に大体20枚程度のペースで塗れました。朝9時からスタートして昼休憩をはさんで15時まで作業すると、一日に塗れる枚数は100枚。

計算通り、2人で作業して、2日間で板200枚のDIY塗装が完了しました。平屋ですので外壁面積が少なく、この程度の板の枚数で済んでいますが、2階建ての家であれば、倍の板枚数、倍の塗装時間がかかると思ってください。

なお今回は2人で作業をしましたが、もっと人手があって、板を運ぶ人、塗装する人、立てかけて乾燥させる人、と作業分担をすればもっと効率よく作業が進むはずです。テンポの良い音楽でもかけながら、リズムよく作業を進めてください。

「ウッドロングエコ」の塗装後の杉板の表情

写真は、手前から、塗装前、塗装直後、塗装して数時間後の杉板の表情。肌色だった杉材が、落ち着いたグレー色に変化しているのが分かります。

塗装直後よりも時間が経つほど、塗料が木へ浸透・反応し、更に落ち着いた色目になってくるはずです。いかにも着色した木の色でなく、シルバーグレイの木の自然な風合いを求めるのであれば、この塗料はおススメです。

杉板DIY塗装にかかった費用

参考までに、どぶ漬け両面塗りにした場合の塗装費用を計算してみます。

ウッドロングエコ100gの塗料を使って、長さ4m×幅15cm×厚15mmの板が約80枚分、両面を塗れました。両面の塗装面積を計算すると約106㎡。塗料の購入費が約2万円ですので、塗料費20,000円÷106㎡=188.6円/㎡となります。カタログには100gの塗料、刷毛2回塗りで約70~90㎡塗装可能と表示があるので、両面106㎡塗れたとすると、カタログ値よりも約15%増しの面積が塗装できたことになり、かなり効率よく塗れたことになります。

今回塗装した杉材は、表面仕上げが荒木だったため、削った後の木くずや木粉が表面についていました。その粉を塗装をする前に乾いたぞうきんで拭き取って落としたのが功を奏したのかもしれません。また当日は気温が低めで、天気は雨模様だったため、塗料の蒸発量が少ないかったことも影響しているのかもしれません。

塗装屋さんにお願いした場合の塗装費用と比較してみます。見積もり時の塗装工事は、片面塗り112㎡×1,800円/㎡=201,600円(税抜き)→消費税込み221,760円(塗装手間+塗料代)でした。この金額は片面塗りですので、今回のように両面塗りの場合、倍の443,520円掛かることになります。

今回、実際に掛かった費用は、塗料代だけですと20,000円×3袋=60,000円。その他の材料費を含めても、7万円弱となります。つまり、DIY工事を行うことで、373,520円のコストダウンになった計算になります。この計算には自分の人件費(自分の働いた時間)を計上していないので、そのままの金額が全部浮いた!とはなりませんが、かなり大きな金額を抑えることができたことになります。

建設現場は、プロの職人さんが関わっているので、素人では建設工事に参加しにくい印象があります。しかし、この外壁杉板DIY塗装は、他の工事工程とは切り離されていますし、やる気さえあれば比較的に簡単にできる作業です。自分で手をかけた家は、きっと満足感が違うはず。家づくりに参加したいと思う方は、ぜひ試してみると良いと思います。

外壁杉板のウッドロングエコDIY塗装

「上越滝寺の店舗併用住宅」外壁材には、杉板張りを採用しています。木は自然素材であるため、無塗装のままでは雨や日差しに晒され、時と共に木の痛みが進行してしまいます。耐候性を持たせるため、木の表面には何らかの塗装を行う必要があります。

が、その外壁面の塗装、塗装屋さんに頼むとかなりの塗装費用が掛かってしまいます。そこで今回、外壁材を住まい手自身でDIY塗装してはどうかとなりまして。塗装費用の削減になりますし、今後の外壁メンテナンスも自分で行えるようになる利点があります。

外壁杉板のDIY塗装に選んだ塗料「ウッドロングエコ」

初心者にも塗れる木材塗料として選んだのは、自然防腐塗料「ウッドロングエコ」。粉末を水道水で溶かすだけで作れる塗料で、その液状の塗料に板を浸すだけと、誰でも簡単に塗れるのが選んだ理由。(塗装屋さんのような特殊な技術は必要ありません。)「エコ」の名の通り、酸化鉄、樹皮、ハーブなどの天然成分から作られた自然塗料で、天然成分が木材に浸透し、耐候性を上げる塗料です。人体に害がない上、環境に与えるインパクトも小さく、一度塗れば再塗装不要の優れた耐候性能を持っています。

ウッドロングエコ「どぶ漬け」塗装

今回は、ハケで塗る通常の塗装方法でなく、プールの中に塗料を貯め、その中へ外壁杉材を漬け、雑巾で表面を擦る、いわゆる「どぶ漬け」で塗装を行うことにしました。

以前、ハケ塗りで塗装したことがあるのですが、材の表面に水はじき部があると塗料が上手くのらず、何度も塗料を塗り重ねた経験がありました。その経験から、何度も塗り替える手間を考えると、塗料のプールに漬ける「どぶ漬け」方法が効率が良い、と考えました。(確実に塗料が浸透することで、木の耐候性も上がります。)ウッドロングエコは、水のようにさらっとした塗料なので、塗る、よりも、塗料水に漬ける、と言った方がイメージに近いかもしれません。

まず初めに、桟木(さんぎ:3cm×3cセ程度の細長い角棒状の木材)と合板で箱状の桶を大工さんに作ってもらい、その上にブルーシートを掛け、塗料を漬け込むプールを作りました。箱状の桶はDIYで自ら作っても良いのですが、加工する道具を持っていて、かつ、木工作業に慣れた人でないと、それなりに時間が掛かってしまいます。今回、大工さんにお願いしたら30分程度でちゃちゃっと作ってしまいましたので、自信の無い方は、大工さんに費用を払って、桶の製作をお願いするのが良いかもしれません。

杉板DIY塗装にかかる日数と削減できた費用

2階建ての建物の外壁面全面となると、外壁量もかなりの量になります。今回は、4mの杉材が340枚でした。1人が材料を運び+塗装が終わったら立てかけ、2人がプールの中で塗料を擦りこむ、と作業を分担しました。昼前から3人で作業して一日で約130枚の塗装が完了。作業時間にして、約5時間とすると、1時間当たり26枚ペース。午前中はプール作りで時間を要したものの、まだ半分まで達していません。

このままのペースで枚数340枚塗るとすると、340枚÷26枚/時間=13時間かかる計算になります。一日5時間作業して3日間、8時間作業して2日間かかることになります。まだまだ先は長いのですが、おおよそ段取りは把握できたので、後は淡々と根気よく塗るだけです。

参考までに、DIY塗装でなく、塗装屋さんに塗装工事をお願いした場合の費用を計算してみます。3人で13時間かかる計算ですので、一日8時間労働として全て塗り終わるまでには3人×2日=6人工(にんく:何人の職人手間がかかったかを数える単位)かかることになります。塗装屋さんの手間代が2万円/人とすると、2万×6人工=12万円。塗料代は別で計算しています。実際にはこの金額に道具代や材料代、会社経費、会社利益が割り増しになるので、少なくとも20万円くらいは削減できた計算になります。

ウッドロングエコ塗装後の杉板の色目

写真の手前は、塗装前の杉板。奥が塗装後の杉板。塗装して数分後には、みるみる緑掛かったグレー色になっていきます。とてもしっとりした色合いで、この杉板を貼れば、新築なのにまるで以前からそこにあったような落ち着いた佇まいになるのではないかと思います。この杉板が貼られた外壁が姿を現すのが楽しみです。

一日終わって、まだ作業はノルマの半分も進んでいません。また明日からは3人でなく、2人での作業になってきます。今日よりも作業効率は落ちるかと思いますが、施主さんのがんばりに期待するしかありません。無理をせず、お願いします。

後日談ですが、その後数えてみたら、塗装する枚数が340枚ではなく、385枚もあったそうで。全ての塗装作業が終わるまで丸4日掛かったそうです。大変お疲れさまでした。

「新潟青山のコートハウス」外壁杉板DIY塗装

「新潟青山のコートハウス」外壁には杉板貼りを採用しています。今回は建築コストを抑えるため、外壁の杉板塗装は、施主さんによるDIY工事(Do it yourself=自主施工)としています。工務店さんの倉庫をお借りして、板の塗装を行ってきました。家一軒分の外壁材となると、それなりの量(板の枚数にして300枚以上!)があります。気合いを入れて、塗装に取り掛かります。

まずは最初に設計者から塗り方のレクチャー(といっても、塗料の混ぜ方を教えるだけなのですが)。その後は、夫婦並んで黙々と刷毛塗り。朝10時から始めて夕方16時頃には、板の7割程度が塗り終わりました。残りは来週に持ち越し。寒い中、お疲れ様でした。自分で塗った材料が外壁に貼られるのは、また格別の感覚かと思います。外壁板張りが現場に現れるのが楽しみですね。

外壁杉板diy塗装
外壁杉板diy塗装
外壁杉板diy塗装

標準化住宅プロジェクト「ベーシックハウス」DIY塗装工事

標準化住宅プロジェクト「ベーシックハウス」本日は、外壁へ貼る杉板のDIY塗装を行いました。職人さんたちに全てを任せるのではなく、出来ることは自分たちでやる。DIYを行うメリットは、コストを落とすことが出来ると同時に、自分たちで住む家を自分たちで作り込む楽しさを体験できることだと思います。

今回、塗料として選定したのは、材木に塗り込むことで中まで浸透し、木の腐食を止めるという木材用塗料です。水で溶いて使えるため、とても塗りやすく、始めての人でも簡単に塗れます。DIYの材料選びで最も大切なことは、誰でも簡単に!出来るということです。

外壁に貼る前の板材を、倉庫に平置きして、一枚一枚、裏表共にローラーと刷毛で塗り込んでいきます。板に塗り込み、暫くすると表面がみるみるグレーへと変色し、アンティークの様な落ち着いた表情へと変わっていきます。塗り残し対策で2度塗り作業を行い、約6時間で作業完了。今回、塗装した外壁面は40㎡。約一日作業ですので、やる気さえあれば素人でも何とかなります。もし私もやってみたい、という方がいたら、手を挙げてください。材料の選定から、塗り方のコツなど、アドバイスいたしますので。

杉板DIY塗装
杉板DIY塗装

「燕の空家リノベーション」DIY壁塗り工事

「燕の空家リノベーション」いよいよ壁塗りDIY工事に入ります。つるっとした平滑な壁に仕上げるのは、やはり熟練の職人技が必要になってきますが、今回はできるだけラフな表情で仕上げることが目標でしたので、壁塗りは施主さんを交えた素人部隊で行いました。仕上げ材は、しっくい塗装。砂壁の上に直にコテで塗りつけていきます。

最初から厚く塗るのではなく、まずは下地をつくる要領で薄く塗るのがコツです。一発で仕上げようとせずに、一度目はムラや塗り残しなど気にせず、全体を塗ってしまいます。続いて下塗りがきちんと乾いた後に、今度は仕上げ塗りを行って仕上げていきます。

ベージュ色だった壁が白く塗られると光が反射し、室内が明るく、そして広くなったように感じられます。家一軒、さすがに一日では塗装工事は終わりません。音楽でも聴きながら、こつこつと根気よく作業するのが良いかもしれません。

しっくい塗りDIY
しっくい塗りDIY

「吉田の家リノベーション」インスタレーション?

「吉田の家リノベーション」写真では、インスタレーションのようになっていますが、天井張りの作業中です。石膏ボードを貼った上に、接着剤とフィニッシュ釘でラワン合板を張り付けています。何本も立っている棒は、接着剤が乾くまで支えるつっかえ棒です。

以前の天井には、凸凹があり、天井に影ができることで、折角の天井高を高く感じませんでした。今回の工事で、天井の凸凹の下がりを取り外し、フラットな天井としました。実際には天井高さは低くなったのですが、広がりが出ることで、以前よりも天井高さが高くなったように感じます。錯覚なんですが。。。

また、天井をフラットにすることで、光が室内奥にまで廻るという利点もあります。窓付近だけが明るく、部屋の奥が暗いなんて場合には、天井をフラットにし、明るめに仕上げる方法は、とても効果的です。

吉田インスタレーション 吉田の家インスタレーション 吉田の家インスタレーション

「吉田の家リノベーション」リノベーションと新築の違い

「吉田の家リノベーション」解体工事が完了しました。色々な物が無くなった空間は、こんなに広かったかなと思うくらいすっきりとして明るく、本来あった空間そのものの本質がストレートに現れているように感じます。

リノベーション工事は新築工事と違って、解体してみないと分からない部分が多く、解体が終わったここからが本当のスタートといった感じがあります。解体の終わった現場を見ながら、ここはどうやって配管しようか、こっちはどうやって納めようか、あっちはどうやって仕上げをしようか、などなど各種職人さん達と現況を踏まえながら一つ一つ工事段取りを確認していきます。

解体してみたら、当初予定していた工事(仕上げ)が出来ない、なんて事が起こってきます。設計者として速やかに、現状を把握し、次の手を直ぐに打っていくこと。新築工事とは異なり、リノベーションの現場では何よりもレスポンス(素早い判断)が求められるような気がします。

解体工事 解体工事

「燕の空き部屋セルフリノベーション」杉フローリング蜜蝋ワックス塗り

杉の無垢フローリング貼り工事。コツを覚えてから、工事のペースがアップしました。6帖程度の部屋であれば、床材を貼るのにまる1日といった所。素人がやる工事としては、まあまあのペース。先日、留め付けビスを打つ位置が大事と書きましたが、それ以外にも分かったコツが2つあります。

一つは、合板下地の不陸(ふりく)(=でこぼこ、フラットで無いという意味)を調整するため、出来る限り下地を止め付けビスの本数を増やすこと。フラットでないと、上手くフローリングの実(さね)が嵌まってくれません。

もう一つは、床材を貼る前に貼り付ける面をよく掃除しておくこと。木屑などが落ちていると、実(さね)の部分に挟まってしまい、これも上手く実(さね)が嵌まらない原因になります。

貼り終わったフローリング材の表面には、蜜蝋ワックスを塗布していきます。写真手前が蜜蝋を塗った面、奥がまだ塗る前の状態。蜜蝋で仕上げた方が、色目が濃く、木目がはっきりと出て、より木らしい表情になります。杉の床を貼り終わると、室内が杉の柔らかい香りに包まれ、とても落ち着く雰囲気になりました。

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「燕の空き部屋セルフリノベーション」床フローリング貼りのコツ

床、壁、天井の断熱工事が概ね完了しました。予想以上に下地作りに時間が掛かってしまいましたが、いよいよ内装工事に取りかかっていきます。内装工事、先ずは床フローリング貼りからスタートしていきます。今回、床材に選んだのは、杉の無垢フローリング。淡い色目の柔らかい表情とさらっとした足触りの良さが特徴です。

下地に張った合板の上を掃除し、一枚一枚フローリングを貼っていきます。フローリング材の端部は、凸凹形状に加工されており、その凸凹を組み合わせるようになっています。この凸凹は、実(さね)と呼ばれ、凸型を雄実(おすざね)、凹型を雌実(めすざね)と呼んでいます。組み合わせるといてもそう簡単にすぽっと嵌まる訳ではありませんので、横から叩き込んでいく必要があります。ただし、そのまま金槌で叩いてしまうと、折角加工してある凸型がつぶれてしまいますので、治具(じぐ)を用意して叩いていきます。といっても、残ったフローリング材を切って作った凹型治具なので、そんな大層なものではありません。ただし、これを用意すると作業性が一気に上がるので、オススメです。

いつも建設現場で大工さんがフローリングを貼る作業は見ていたのですが、見ているのと、実際にやってみるのとは大きく違います。大工さんは、あんな簡単そうにサクサク貼っていたのに、なんと難しいことか!上手く実(さね)が嵌まっていきません。しばらく試行錯誤を繰り返して、やっとコツが掴めてきました。

フローリングを固定するためにビス(又は釘)を打っていくのですが、そのビスを打つポイントが違っていたようです。私はてっきり凸実の入隅に打つと思っていたのですが、そうではなく、そのちょっと上に打つのが良いようです。(ただ、この論理は私の持論ですので、大工さんが本当にそうしているかどうかは、不明です。)実に直接ビス打ってしまうと、実が上下ズレてしまい、また場合によっては実が割れてしまい、実が上手く嵌まりません。ほんのちょっとした事なのですが、大きな違いが生まれるのですね。

いつも設計図面にはフローリング材の材質や貼り方向などは書くのですが、こんな細かなことまでは、書いていません。しかし、何事もやってみることですね。実際にやってみることで、ちょっとしたコツや施工精度の塩梅、木の性質などが見えてきます。

フローリング貼のこつ フローリング貼のこつ

「燕の空き部屋」セルフリノベーション最初に行なうことは。。。

「燕の空き部屋セルフリノベーション」考えているだけは進まないので、そろそろ手をつけていこうと思います。リノベーションの最初にすることといえば。。。掃除!です。いるもの、いらないものを反射神経で判断し、いらない物をゴミ袋に放り込んでいきます。ここで大事な点は、迷っていてはいけないということ。いつか使うかもと使うこと無く取っておいたから、今ここに眠っていた訳で。大半の物は必要ないと割り切って私情を挟まずに処分すること。大きな物は粗大ゴミへ。小さな物はゴミ分別してゴミ回収へ。掃除はリノベーションの基本です。

片付けが終わったら部屋を見渡してみてください。物が無くなっただけでも、部屋が広く、明るく見えてきます。ただ狭くて暗かった部屋も少し片付けをしただけでも見違えるようになるかもしれません。物が片付くと、その部屋の良い所、悪い所など、もともとの空間の質というものがが見えてきます。この窓から朝日が入るなとか、意外と収納が多いなとか、通路がちょっと狭いなとか。

片付けの終わった部屋をじっくりと見て、今後どんな方針でリノベーションをしていくのか、考えます。現場の状況を見て、その都度判断していく所が新築の進め方とは大きく違う点かもしれません。「作りながら考える」といった感じ。まだ物は残っていますが、ある程度片付けが終わったので、いよいよ工事に取りかかっていきます。少し懐かしい木造の雰囲気が残る空間。今回はこの懐かしい雰囲気を活かしていこうと思います。

リノベーション掃除

「燕の空き部屋 」セルフリノベーション

皆さんの実家に、以前は使っていたけど子ども達が家を出て今は使われていない部屋ってありませんか?あるますよね、きっと。そんなただ物置にだけしている部屋、もったいですよね。これから人口が減少していく日本では、いわゆる空き家や空き部屋の数がどんどん増えていきます。供給量が需要量を上回る、つまり、住居に余りが出てくる。既にそういった事態が起こりつつあります。

ただ余っている住居は築年が古く、今の生活スタイルに合っていない、また、断熱性能などが低く居住性を満たせていないなどの問題も抱えています。そのような価値を生むとは考えられていない、まさか売れる(貸せる)とは考えていない物件を格安で手に入れ、リノベーションを行い、住まいとしての性能を満たすことができれば、新築で手に入れのに比べ金銭的な価値が大きい。そう考え、実際に自らリノベーションを行なってみようと思います。実例としていきなり他人の物件を手掛けるのは失礼ですので、まずは自分で実験台になっていこうと思います。

私の実家にも物置として使われている部屋がありました。そこの荷物を処分し、住居兼事務所スペースへとリノベーションしようという計画です。住居の賃貸料を払い続けるのであれば、その費用を工事費に充て、少ない予算でありながらも自分好みの空間を手に入れられないかという、ちょっと体のいい算段でもあります(笑)。普段、私は設計(デザイン)を生業としています。あくまで設計が仕事で、工事自体は大工さんや工務店に依頼する形を取っています。が、今回は自分たちで工事も手掛けてみようと思います。いわゆるセルフリノベーション(自主施工)です。

今は、ホームセンターやネットで建築材料はどこでも簡単に手に入るように なりましたし、作り方などの施工方法もネット検索できるので、内装工事くらいであれば、素人でもできないことはありません(ただし、根気と体力は必 要ですが)。あれこれ考えていても前に進んでいきませんので、まずは手を動かして実行していきます。このプロジェクトが私と同じような思いを持つ皆さんにとって少しでも参考になればと思っています。

リノベーション工事前 リノベーション工事前

花ノ牧の2世帯住宅 壁塗り自主施工の利点

花ノ牧の2世帯住宅。
室内の壁塗りは、施主さんによる自主施工となっています。
自分で壁を塗ることで、建設コストを下げることが出来るのはもちろん、
住み始めた後にも壁のメンテナンスを自分ですることができます。
壁を傷つけてしまった際の補修や、壁の塗り替えなど、
住まいと長くつきあっていく為には、メンテナンス方法を自分で学ぶことはとても大事。
もうひとつ上げれば、家族や友達がみんな集まって、
同じ作業を一緒にするってことでしょうか。
みんなで集まることで、家族・友達との絆がさらに深まっていくような気がします。
1階部分の壁塗りが終わり、残りあと半分。
壁が白く塗られただけで、ひと回り室内が広くなったように感じます。
色の効果は、とても面白いものです。

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