外壁杉板のウッドロングエコDIY塗装

「上越滝寺の店舗併用住宅」外壁材には、杉板張りを採用しています。木は自然素材であるため、無塗装のままでは雨や日差しに晒され、時と共に木の痛みが進行してしまいます。耐候性を持たせるため、木の表面には何らかの塗装を行う必要があります。

が、その外壁面の塗装、塗装屋さんに頼むとかなりの塗装費用が掛かってしまいます。そこで今回、外壁材を住まい手自身でDIY塗装してはどうかとなりまして。塗装費用の削減になりますし、今後の外壁メンテナンスも自分で行えるようになる利点があります。

外壁杉板のDIY塗装に選んだ塗料「ウッドロングエコ」

初心者にも塗れる木材塗料として選んだのは、自然防腐塗料「ウッドロングエコ」。粉末を水道水で溶かすだけで作れる塗料で、その液状の塗料に板を浸すだけと、誰でも簡単に塗れるのが選んだ理由。(塗装屋さんのような特殊な技術は必要ありません。)「エコ」の名の通り、酸化鉄、樹皮、ハーブなどの天然成分から作られた自然塗料で、天然成分が木材に浸透し、耐候性を上げる塗料です。人体に害がない上、環境に与えるインパクトも小さく、一度塗れば再塗装不要の優れた耐候性能を持っています。

ウッドロングエコ「どぶ漬け」塗装

今回は、ハケで塗る通常の塗装方法でなく、プールの中に塗料を貯め、その中へ外壁杉材を漬け、雑巾で表面を擦る、いわゆる「どぶ漬け」で塗装を行うことにしました。

以前、ハケ塗りで塗装したことがあるのですが、材の表面に水はじき部があると塗料が上手くのらず、何度も塗料を塗り重ねた経験がありました。その経験から、何度も塗り替える手間を考えると、塗料のプールに漬ける「どぶ漬け」方法が効率が良い、と考えました。(確実に塗料が浸透することで、木の耐候性も上がります。)ウッドロングエコは、水のようにさらっとした塗料なので、塗る、よりも、塗料水に漬ける、と言った方がイメージに近いかもしれません。

まず初めに、桟木(さんぎ:3cm×3cセ程度の細長い角棒状の木材)と合板で箱状の桶を大工さんに作ってもらい、その上にブルーシートを掛け、塗料を漬け込むプールを作りました。箱状の桶はDIYで自ら作っても良いのですが、加工する道具を持っていて、かつ、木工作業に慣れた人でないと、それなりに時間が掛かってしまいます。今回、大工さんにお願いしたら30分程度でちゃちゃっと作ってしまいましたので、自信の無い方は、大工さんに費用を払って、桶の製作をお願いするのが良いかもしれません。

杉板DIY塗装にかかる日数と削減できた費用

2階建ての建物の外壁面全面となると、外壁量もかなりの量になります。今回は、4mの杉材が340枚でした。1人が材料を運び+塗装が終わったら立てかけ、2人がプールの中で塗料を擦りこむ、と作業を分担しました。昼前から3人で作業して一日で約130枚の塗装が完了。作業時間にして、約5時間とすると、1時間当たり26枚ペース。午前中はプール作りで時間を要したものの、まだ半分まで達していません。

このままのペースで枚数340枚塗るとすると、340枚÷26枚/時間=13時間かかる計算になります。一日5時間作業して3日間、8時間作業して2日間かかることになります。まだまだ先は長いのですが、おおよそ段取りは把握できたので、後は淡々と根気よく塗るだけです。

参考までに、DIY塗装でなく、塗装屋さんに塗装工事をお願いした場合の費用を計算してみます。3人で13時間かかる計算ですので、一日8時間労働として全て塗り終わるまでには3人×2日=6人工(にんく:何人の職人手間がかかったかを数える単位)かかることになります。塗装屋さんの手間代が2万円/人とすると、2万×6人工=12万円。塗料代は別で計算しています。実際にはこの金額に道具代や材料代、会社経費、会社利益が割り増しになるので、少なくとも20万円くらいは削減できた計算になります。

ウッドロングエコ塗装後の杉板の色目

写真の手前は、塗装前の杉板。奥が塗装後の杉板。塗装して数分後には、みるみる緑掛かったグレー色になっていきます。とてもしっとりした色合いで、この杉板を貼れば、新築なのにまるで以前からそこにあったような落ち着いた佇まいになるのではないかと思います。この杉板が貼られた外壁が姿を現すのが楽しみです。

一日終わって、まだ作業はノルマの半分も進んでいません。また明日からは3人でなく、2人での作業になってきます。今日よりも作業効率は落ちるかと思いますが、施主さんのがんばりに期待するしかありません。無理をせず、お願いします。

後日談ですが、その後数えてみたら、塗装する枚数が340枚ではなく、385枚もあったそうで。全ての塗装作業が終わるまで丸4日掛かったそうです。大変お疲れさまでした。