年: 2015年

「上越高田の平屋」完成見学会、終了しました

「上越高田の平屋」完成見学会、終了しました。年末の忙しい時期にも関わらず、大変多くの皆さんにご来場いただけたことを大変感謝いたします。今回、お住まいになる方の暮らし方に絞ってカスタマイズした住宅ですので、一般的な解ではないのですが、お子さんから年配の方まで、意外にもどの方にも、ストレスなく気持ちよく過ごせそう、との感想をいただけました。

計画当初、敷地を歩いて感じたのは、どの方角にも山や緑の樹々が見え、とても素晴らしい環境だということでした。建築がこの環境を殺してしまわないよう配慮しつつ、設計を進めました。クネクネと折れ曲がる特殊な平面は、様々な方角に視線を向ける為に生み出された解でした。大きさ、方角、高さの異なるランダムな窓からは、遠くの山並みや木立、樹々の緑など、場所ごとに異なる風景が見え、建物の中にいながらにして周辺の自然環境を体感することができます。

今回の見学会で印象に残ったのは、この建設に関わった職人さん達が家族を連れて見学に見えたことです。誇りを持って仕事をした満足感があるからこそ、自分のやった仕事を家族に見せられるのでしょうね。見学会が終わるころには、外は一面真っ白に雪が積もっていました。いよいよ上越にも本格的な冬が訪れそうな気配です。デッキテラスなどの外構工事は年明けから工事を再開していく予定です。外構が整えば、また違った空間が現れることでしょう。引き続き、お楽しみに。

上越高田の平屋完成見学会 上越高田の平屋完成見学会 上越高田の平屋完成見学会 上越高田の平屋完成見学会

「上越高田の平屋」完成見学会を行ないました

「上越高田の平屋」完成見学会を開催中です。一部、工事は残っているものの、何とか皆さんにお見せできる形まで漕ぎ着けました。前日遅くまで作業していただいた職人さん達に本当に感謝いたします。

開催初日は、開始とともに大勢の方にご来場いただき、大盛況でした。近所の方からは「お店でもつくっているのかと思った」といった反応もありましたが、こちらの建物はれっきとした住宅です。普通の感覚からすれば、ちょっと変わった住宅に見えるかもしれませんが、このクネクネとした平面はきちんと理由があって採用した形です。どんな理由でこのような形になったかは、来場いただいた方だけに直接、説明いたします。

明日(12/27)も完成見学会、行なっております。お時間許す方はぜひ、ご来場ください。設計者の金子も現地でお待ちしております。

上越高田の平屋完成見学会 上越高田の平屋完成見学会 上越高田の平屋完成見学会

「上越高田の平屋」いよいよ明日より完成見学会です

「上越高田の平屋」いよいよ完成間近です。といっても、建具工事や電気配線工事、設備配管工事など直前まで工事は続きます。キッチンの下へ潜ったり、脚立に登ったり、現場には引き渡し前の活気があります。といっても、現場にあった道具や材料は全て片付けられ、傷がつかないよう保護していた養生材も撤去され、今までの現場然とした雰囲気が、がらっと住宅へと変化していました。

明日・明後日(12/26〜12/27)は、完成見学会です。多雪地域である、ここ上越でも例年になく雪が少なく、「雪国で建てる平屋」らしさをお見せすることができないのが残念ですが、きっと今までにない空間体験ができるはず。皆さんのご来場をお待ちしていますので、お時間許す方はぜひご来場ください。

ちらほらと新潟や長岡からご来場いただけるとの予約を既にいただいている方もいらっしゃいますが、明日、明後日は上越、雪の予報です。長い道中、来場いただけるのは本当にありがたいことですが、運転には十分気をつけて。皆さんにお会いできるのを楽しみにしております。

引き渡し直前 引き渡し直前 引き渡し直前

「上越高田の平屋」漆喰壁塗装工事

「上越高田の平屋」内装壁の塗装工事に入りました。今回、壁仕上げには漆喰塗装を採用しました。室内に差し込んだ光は白い壁に反射し、部屋全体を明るく照らしていきます。下地ボードだった時と比べると、室内が数段、明るくなったように感じます。

漆喰塗装は、ざらっとしたつや消しの質感で仕上がるのが特徴です。表面がつるっとしていて反射率の高いビニルクロスや水性塗料ですと、もっとカチッとした硬質な雰囲気になるのですが、漆喰塗装を使うと壁に当たる光のグラデーションが柔らかく、優しい雰囲気の空間になります。

また、見た目だけでなく、漆喰塗装には、湿気を吸ったり放出したりといった調湿効果もあることから、室内環境を安定させてくれます。何よりも、あのビニルクロス張りや塗装をした直後の接着剤系の匂いが無いというのが一番の利点。塗装をしているすぐ横で打合せをしていても気にならない程です。以上のことから、私の事務所では定番と言ってよいほどよく、漆喰塗料を採用しています。

漆喰壁塗装
漆喰壁塗装
漆喰壁塗装

「上越高田の平屋」見る角度によって変化する外壁

「上越高田の平屋」外部足場が解体され、外観の全貌が現れました。敷地一杯に広がる平屋の建物。やっとここまできたなあと、感慨深いものがあります。

以前ににも書きましたが「上越高田の平屋」の外壁にはガルバリウム鋼板の「横はぜ葺き」を採用しています。一枚一枚が微妙に角度を持ち、魚の鱗のように光を乱反射して、艶やかな表情を見せてくれます。見る角度や時間によって、青空や夕陽の色、雲の色、樹々や土の色など、周囲の風景を移し込み、さまざまな色へと変化していくのが分かります。ある時には青みがかって、またある時には墨色であったり、オレンジ色であったり。

まるで建築に命が吹き込まれたかのようです。変化しない建築に変化を与えてくれる光と反射というものは、まだまだ奥が深いと改めて思いました。今回の外壁仕上げは、私の予想を遥かに上回るほど素晴らしい効果を上げててくれています。

動きのある板金外壁 動きのある板金外壁 動きのある板金外壁 動きのある板金外壁

「上越高田の平屋」明暗、狭広、高低と変化する空間

「上越高田の平屋」天井仕上げが完了し、現在、壁下地ボード張り工事が進んでいます。少しづつですが、確実に工事は進んでいます。現場内には動き回るスペースもない程、続々と材料が搬入され、職人さん達が入り乱れています。

壁のボードが張られ、クネクネと折れ曲がる空間構成がより、はっきりと見えてきました。写真ではこの空間の面白さをなかなか伝えきれませんが、場所ごとに明暗、狭広、高低と、空間が表情を変えていきます。

人の感情というのは一定ではありません。明るくオープンな場所にいたいこともあれば、時には一人でじっと閉じこもっていたいこともあったり。このような多様な性格を持つ空間であれば、その時々で、自分の気分に合った空間を選んで過ごすことが出来るという利点があります。今回は、場所毎の性格を変えるということを意識しています。

上越高田の平屋内装工事 上越高田の平屋内装工事 上越高田の平屋内装工事

2世帯住宅を設計する上で最も大切なポイントは

2世帯住宅の設計で最も大切なポイントは、世帯間(世代間)の距離を設定することです。2世帯と一言にいっても、その関係性は多種多様。距離の近い世帯もあれば、距離の離れた世帯もあります。100世帯があれば、100通りの解があるわけです。互いが気兼ねせず、自分達のペースで暮らせるかどうかは、世帯間の心理的・空間的距離によって決まってきます。間取りという平面的距離感が、その世帯間の心理的距離感に合っていることが、互いに心地よく過ごすためには重要なのです。

私の事務所で設計してきた2世帯住宅には、玄関の入口から完全に居住エリアを分けている完全独立型から、玄関や浴室、リビングなど一部を共用する半同居型、寝室以外はすべて共有という完全同居型まで、さまざまなパターンがあります。各パターンとも、その組み合せ方によって世帯間(世代間)の距離には、ヴァリエーションがあります。

ただ、闇雲に生活エリアを離すだけでは、一緒に暮らしている意味はありません。折角同じ屋根の下に暮らす訳ですから、一緒に暮らすことのメリットを享受しつつ、つかず離れずの程よい関係を作り出すこと。それが2世帯住宅を設計する際の肝だと思います。

2世帯住宅の距離 2世帯住宅の距離 2世帯住宅の距離

「新潟浦山のコートハウス」竣工写真の撮影に行ってきました

「新潟浦山のコートハウス」お施主さんから庭の樹々が色づいてきました、との連絡を受け、さっそく竣工写真の撮影に伺ってきました。今回、撮影をお願いしたのは、新潟で活躍するフォトグラファー村井勇さん。今まで何度か雑誌の取材でお世話になっていましたが、正式に撮影依頼するのは初めて。村井さんは現地につくなり室内への光の入り方を確認し、素早くカメラを据え、家の中をあっちへこっちへ移動を繰り返しては、シャッターを切っていきます。真剣にファインダーを覗く姿は真剣そのもの。やはり素人の私が撮るのとは違います。

庭の樹々が色づき、先日伺った時とはまた庭の印象が異なります。季節の変化を感じながら過ごせるというのがコートハウスの一つの利点です。また太陽の光が、動かない建築に動きを与え、午前の光でみる室内の雰囲気、午後の光でみる室内の雰囲気、日が落ちてからみる室内の雰囲気、全く異なる表情を見せてくれます。四季の変化、時間の変化、天気の変化。様々な要素が建築に異なる表情を与えてくれます。一年を通して一度たりとも同じ場面に出会うということはありません。変化というものは面白いものです。

自分にとって、他の人が撮る写真というものは、建築の見え方を新たに自分に教えてくれるモノだと思っています。写真というフレームで切り取られた風景は、自分の見ている風景とは、全く異なって見えます。その写真をみて、なるほどこの空間はこんな風に見えるのかと、改めて気がつくことが多いのです。どんな写真に仕上がってくるか、とても楽しみです。竣工写真はできあがり次第、HPへアップしますので少々お待ちください。

村井勇 浦山のコートハウス竣工写真撮影 浦山のコートハウス竣工写真撮影 浦山のコートハウス竣工写真撮影

「燕のギャラリーハウス」墨色の合板天井仕上げ

「燕のギャラリーハウス」トーンを抑えたざらっとした表情の天井。写真をよく見ると、うっすらと柔らかな木目が見えています。こちらの天井、何で仕上げられているか分かりますか?

実はこちらの天井、桐合板で仕上げています。桐は表面がざっらと多孔質で、吸湿性に優れています。その性質から、湿気のこもりやすい押し入れの仕上げなどで、よく使われています。今回、その桐合板をリビング・ダイニングの天井仕上材として使ってみました。桐の素地のままでは淡い色目ですが、落ち着いた雰囲気にするため、敢えて墨色に着色しています。

一般的に、収納内に使われる材料で、メインの部屋の仕上げとして使うことはあまりないのですが、実際に使って見ると、桐特有の木目の柔らかさが空間の雰囲気を和らげ、とても上品な仕上がりとなっています。いつもは裏方をしている桐合板も、主役にたってみれば、とても良い仕事をしてくれます。収納内だけに使っておくのは、もったいありません。

また、見た目だけでなく、これだけの面積を桐で仕上げると、その調湿効果は抜群。湿気の多い季節も、乾燥する季節も、室内環境を一定に保ってくれることでしょう。

桐合板仕上
桐合板仕上
桐合板仕上
桐合板仕上

「燕のギャラリーハウス」アイランドキッチンの使い勝手について

「燕のギャラリーハウス」では「アイランドキッチン」を採用しています。「アイランドキッチン」とはその名の通り、壁から離れて、リビング・ダイニングの真ん中に、島のように位置しているオープンキッチンです。

空間の真ん中に置かれているため、カウンターの廻りをぐるぐると回遊することができます。キッチンカウンターの両側から出入りができるので、何人かでカウンターに立って調理をするのに、とても使い勝手が良く、重宝します。また今回、背面には大きな窓を設けているため、とても明るく開放的な空間となっています。

ただし、そのままではリビング・ダイニングからキッチン手元が全て丸見えになってしまいますので、手元を隠すようために造作で腰高の壁(腰壁と呼びます)を立ち上げています。その腰壁、ただ壁にしておくのは、もったいありません。そこで腰壁の内部に空間を設け、扉を取り付け収納スペースとしています。食器類やちょっとした食材やおやつ、筆記用具などなど、リビング・ダイニングテーブルで使う様々なモノを仕舞っておくことができ、とても便利です。

キッチンカウンターに立てば、ガラス大開口を通して、正面に庭の樹々が目に入ります。庭を眺める特等席です。食事を作り、片付ける時間は一日の中で、決して短くありません。多くの時間を過ごすキッチンを家の中で一番気持ちのよい場所に置くという発想。ひと昔であれば、キッチンは北側の暗い場所に押しやられていたかもしれませんが、冷蔵庫や換気扇などの設備器機が発展した現代においては、昔のルールに縛られることなく、もっと自由にレイアウトを考えても良いと思います。

対面式キッチンカウンター 対面式キッチンカウンター 対面式キッチンカウンター

「花ノ牧の2世帯住宅」黒皮スチール製照明器具

「花ノ牧の2世帯住宅」のダイニングテーブルの上には、黒皮スチールで製作した照明器具が吊り下がっています。トーンを抑えた室内の雰囲気に合った照明器具が、既製品ではなかなか見つからなかったため、特注製作してみました。

黒皮仕上げの艶やかな黒い箱。黒皮鉄板をそのまま溶接して製作しているためか、見た目からもその重厚な雰囲気が感じられます。所々に溶接跡が残る無骨な作りですが、その荒々しさがかえってこの空間に合っているような気がします。薄いアルミで作ったものとは、やはり存在感が違います。

照明器具の上部は箱状に加工してあるため、照明器具の上に様々な小物やグリーンを置くことができるようになっています。こちらのお施主さんは照明の上にグリーンを置いて、空間をアレンジしていました。飾る小物でまた違った雰囲気を作り出すことができそうです。

黒皮スチール照明 黒皮スチール照明 黒皮スチール照明

「燕のコートハウス」天井高と部屋の広さの関係

「燕のコートハウス」は部屋毎に天井高さを変えてあります。通常であれば、空間の縦横比を崩さないよう、広い部屋は天井高を高く、狭い部屋は天井高を下げるのが空間設計のセオリーです。しかし、今回、部屋の広さに縛られずに各部屋の天井高を設定してみました。意図的に広い部屋の天井高を少し低めにしたり、狭い部屋の天井高さを高めにしたり、場所毎に天井高さを自由に設定しています。

天井高のある空間は、上方へ伸び上がる様に高揚感のある空間に。天井高の低い空間は、重心の低い落ち着いた雰囲気に。部屋を移動する度に、空間が上下に伸縮し、めくるめくように空間が変化していきます。実際には5センチから15センチ程度の天井高の変化でしかないのですが、広さとの関係もあり、実際の寸法以上に天井高が変化したように感じます。

平面的な横方向の広がりだけでなく、高さという縦方向への空間の広がりを意識することで、空間の質は劇的に変わってきます。人間というのは敏感なもので、天井高が異なるということを伝えなくとも、自然と分かってしまうようです。実際にこの場を訪れた人の多くの方が天井高の変化に気がついていました。

天井高の変化 天井高の変化 天井高の変化