年: 2014年

「水原の家」検討模型作製

「水原の家」平面検討を経て、何案か平面がまとまってきました。平面だけではイメージを伝えにくいので、検討模型を作ってみました。今回提案するのは、正方形平面案と長方形平面案の2案。この2案を見比べ、施主さんと打合せをし、より良い案への方向性を話し合っていきます。

あなたに合ったプランはこれですっ!と直ぐに案が出てくれば良いのですが、占い師ではないので、そう簡単にはいきません。何度も打合せを重ね、施主さんの暮らしに合った、しっくりくる案へと少しづつ近づけていきます。設計作業というものは、コミュニケーション(対話)だと思います。良い案というものは、設計者の中からだけ生まれてくるのではありません。施主さんと対話・情報交換の中から生まれてくるのだと思います。

検討模型
検討模型
検討模型

今年一年の感謝を

気がつけば今年もあと残り数日。一年というのは本当にあっという間だなあと年末になる度に感じます。建築は設計が始まってから竣工するまで関わる時間が長いため、一つのプロジェクトに追われていると一年なんてあっという間に過ぎていってしまいます。ただ出来た建築は一年どころか何十年も残り続けることを考えると、一つ一つ時間を掛け、丁寧に関わっていくことが大切だと思います。今年一年、私の仕事に関わってくれた皆さんへ感謝すると共に、皆さんに良い年が訪れることをお祈りいたします。
写真は先日参加した「ひと葉」さんのワークショップで作った正月飾りです。ただ既製品を購入するのではなく、自分の廻りで手に入るものを使って、自分で工夫してつくる。建築においても、正月飾りにおいても、同じなんだなと思いました。使う材料は同じなのに参加した人たち、それぞれみんな違った個性的なお飾りが出来上がりました。こんなちょっとしたものでも、自分らしさって出てくるのでしょうね。来年も、住む人、使う人の個性を上手く引き出し、その人らしい個性的な建築を作っていきたいと思います。

正月飾り 正月飾り

ナカムラコーヒーロースターsを訪れて

長岡市与板へ。与板と云えば、打ち刃物?大判焼き?いえ、今回は違う目的で訪れました。
今回のお目当ては、コーヒーです。「ナカムラコーヒーロースターs」は2014年秋に新しくオープンしたコーヒーショップ。ロースターという店名の通り、豆の自家焙煎を行なっているショップです。以前から車で前を通る度に、気になっていました。豆の購入はもちろん、店内で喫茶も出来るということで今回、楽しみにして訪れました。

店のドアを開けると、白い店内に白木カウンターとテーブル。椅子はシンプルでかわいらしいアルヴァ・アアルトのスツールNO.60。しかも三本脚タイプ。そのシンプルな白い空間の中に、存在感のある真っ黒いロースターがでんっと目を引きます。まるで機関車のようなユーモラスで力強い出で立ち。

オーナー夫妻はカウンターの奥から気さくに話し掛けてくれます。コーヒーだけでなく、スイーツもオススメとのこと。早速、冬限定のスノーハットブレンドとチョコブラウニーをオーダー。運ばれてきたコーヒーに口を付けると。。。言葉を飲んでしまいました。ただただ、おいしい。コーヒーっていうのは植物の実なんだよなと、そんな当たり前のことを改めて思い出させてくれるようなコーヒーのしっかりとした香り。苦さだけでなく、甘みや果実の香りや様々な味が渾然一体となったとても深みのある味です。言葉だけでこの味を伝えきれないことがとても残念。ぜひ、皆さんも自分でこの味を体験してみてください。

ナカムラコーヒーロースターs
住所:新潟県長岡市与板町与板520
電話:050-1515-5055
営業時間:10時〜18時
定休日:第1第3水曜+毎週木曜日
web:http://ncrs.theshop.jp/

ナカムラコーヒーロースターs ナカムラコーヒーロースターs 005

渡邊洋治設計「斜めの家」を訪れて(外観を見る)

斜めの家

渡邊洋治の設計した建物を見るのは、この建物で2つ目になります。1つ目は糸魚川の「善導寺」でした。街の中に突如現れた艦船のような善導寺を見たときは、その外観にとても驚かさたことを鮮明に記憶しています。

「斜めの家」の竣工は1976年。善導寺が竣工して10年と少し経った後に建てられた住宅です。「斜めの家」も善導寺と同じように、何の脈絡もなく住宅街の中に突如姿を現します。その個性的な外観は、その周囲の街並から明らかに浮き立ち、遠くからでもその存在を感じることができます。私がこの建物を見つけたのは、道路を車で走っていて、目に留まったことがきっかけです。それくらいインパクトのある外観をしています。

見た目は地面の上に無造作に斜めにごろんと置いた鉛色の箱。その箱の側面には小さな穴がいくつもランダムに穿たれています。その外観から推察するかぎり、どう贔屓目に見ても住宅には見えません。箱の上に屋根が掛かっていることから、かろうじて建物であることだけは認識できる程度。住宅というよりも、どちらかといえば地中から浮上した潜水艦といった方がしっくりきます。鉛色の外壁がそのような印象を与えるのかもしれません。

斜めの家 斜めの家

鉛色の外壁は、近くに寄ってみるとべこべこと皺ができており、とても薄い板を張り付けているように見えます。調べてみると、銅箔仕上げで仕上げてあるらしいということが分かりました。銅板ではなく、銅箔。それであの柿渋和紙を張りつけたような独特の表情が出ているのかと納得しました。

ランダムに設けられた小さな無数のポツ窓と、斜めであることによって、スケール感が狂い、全体の大きさが掴みにくいのですが、とても小さな建物です。(写真ですと更にスケール感が伝えにくいのですが。)

外観から勝手に予想するに、家の内部は斜めのスロープでつながる部屋で出来ているようです。今回は外からの見学だったので、内部を伺い知ることはできませんでした。

ぜひ、機会があれば内部空間も体験してみたいと思います。一体、どのような空間が内部には広がっているのだろう。やはり潜水艦の内部のような個性的な空間が出来上がっているのだろうか。想像が膨らみます。

後日、内部を見学させていただきました。→ 渡邊洋治設計  斜めの家を訪れて(内部見学)

斜めの家
住所:新潟県上越市(非公開)
見学について:建物の一般公開はしていません。見学希望の方は下記HPへ問い合わせください。
参考HP:渡邊洋治設計『斜めの家』再生プロジェクト

斜めの家

The Coffee Tableを訪れて

新潟市上大川前通りの「The Coffee Table」へ。
こちらのお店、設計仲間の田中洋人さんが設計ということで、どんな雰囲気になっているか楽しみにしていました。訪れたのは雪が降る冬の日。まずは暖かい店内に入り、ドリップコーヒーをオーダー。スチールとステンレスを組み合わせた大テーブルがどーーんと中央に配され、コーヒーをドリップする作業を目にすることが出来ます。モノトーンのシンプルな空間の中、所々に配置された植物がアクセントになっています。裸電球の照明がタイルやガラスに反射し、店内にきらきらと温かみを与えています。しばらくして運ばれてきたのは、なんとガラスの器に入ったコーヒー。2重構造のガラスの器は保温効果もあって、しかも美しい。コーヒーの味はというと、豆の味をそのまま味わえる、とてもフレッシュな香り高いコーヒー。コーヒー豆っていうのは、鮮度が大事なんだなって改めて感じました。店主の人柄がそのまま現れているような温かな雰囲気のお店です。朝8時オープンっていうもの嬉しい。仕事前の時間をゆっくりと過ごすもの良いかも。皆さんも古町を訪れた際にはぜひふらっと脚を運んでみてください。

The Coffee Table
住所:新潟県新潟市中央区上大川前通3番町125 藤田ビル1F
電話:0253-78-1007
営業時間:平日8時〜18時、土日8時〜20時
定休日:火曜定休

The Coffee Table The Coffee Table The Coffee Table

新潟浦山のコートハウス 外壁仕上げサンプル

新潟浦山のコートハウス、内装工事は着々と進んでいます。今年は予想以上に早い時期に雪が積もり、外壁工事がストップしていましたが、そろそろ天候の合間を見て仕上げに取り掛かっていきたいところ。新潟での冬の工事は天候に左右されます。今回は吹き付け塗料で外壁仕上げを行ないます。メーカーから取り寄せた塗装サンプルを現場内に並べ、施主さんと打合せ。カタログ写真で見るのと、実際の立体的な塗装面を見るのとでは全く印象が違います。多くのサンプルの中から悩みに悩んで一枚を選択。天候の回復を見て、塗装工事に取りかかっていきます。

外壁塗装サンプル 外壁塗装サンプル

喫茶店colorisを訪れて

新潟県三条市の喫茶店「coloris」へ。店内に入るとパステルな色使いの壁に迎えられます。珈琲とホットサンドをオーダー。こちらのお店、カレーからサンドまで食事が色々と充実しています。庭に面した特等席に座り、窓の外の草木を眺めながら時間を過ごせます。帰りがけに隣接する花屋さんを覗いてみるのもおすすめです。
coloris
住所:新潟県三条市林町2-8-29
電話:0256-55-4636
営業時間:10時〜18時営業
定休日:お店に確認ください

coloris coloris coloris

新潟浦山のコートハウス コートハウスとは

現場打合せのため新潟浦山のコートハウスへ。現場ではアルミサッシが取りつき、外壁下地ボード貼りが進んでいます。外壁で囲まれることで、やっとコートハウスらしさが現れてきました。外壁で囲い込むことによって外部からの視線を遮りつつ、塀で囲われた中庭に対してはガラス面で大きく開放する、それがコートハウスの構成です。閉じつつ、開く。相反する要素を同時に実現することができます。外部から見ると閉鎖的でありながら、内部に入れば明るく開放的な空間が広がる建築。このような作りが、住まいに安心感を与えるのだと思います。

コートハウス中庭側 コートハウス中庭側 コートハウス中庭側

「水原の家」現地調査

「水原の家」プロジェクトがスタートします。まず手始めに計画地の現地調査に行ってきました。敷地の形状や方位、場の雰囲気など、敷地図を見ているだけでは分からないことが、実際に敷地に立って見えてくることもあります。これらの情報を持ち帰り、施主さんの要望を盛り込み、早速計画を練っていこうと思います。

現地調査

新潟浦山のコートハウス 現場スタディ

新潟浦山のコートハウス、現場は順調に進行中です。内壁の立ち上げ工事など次第に細かな工事へと入っていきます。現れる空間を想像して図面を書いているのですが、現場に入ってからふと気になる部分も出てきます。ここをこうした方がもっと良くなるんではないか、ここはもうちょっと変えた方が使い勝手が良くなるのではないか。現場が始まってからも模型やスケッチを作り、検討を進めていきます。現場を進める職人さん達にとって、現場変更はあまり歓迎すべきことではありません。が、設計者として、ちょっと変えれば良くなるということに気づいてしまった以上、見て見ぬ振りはできません。現場監督と膝を突き合わせ、納得いくまで話し合いをし、なるべく現場に負担がかからないよう、現場変更を加えていきます。

現場模型 現場スケッチ

アントニン・レーモンド設計「南山大学キャンパス」を訪れて

神言神学院に続いて、同じくアントニン・レーモンドが総合計画から建物の設計まで関わったという南山大学へ。南山というだけあって、こちらの大学は小高い丘の上に位置しています。キャンパスのメインロードは山の一番高い部分に設けられ、その部分を中心に山の斜面に沿う形でクラスター状(房状)に校舎群が配置されています。校舎内には山の傾斜がそのまま表れ、階段教室が出来上がっています。先ほど見た神言神学院では、構造的な力の流れがそのまま壁となり屋根となり、空間を造り出していると書きましたが、こちらのキャンパスでは、自然の地形がそのまま空間を作り出しているようでした。構造=即、空間に対し、こちらでは、地形(地勢)=即、空間。外壁には水平材や垂直材等のルーバー材が設けられ、外光を遮りながら教室内に一定の明るさを与えようと意図しつつ、その表情がそのまま外観の表情となるようなデザイン操作が行なわれていました。

南山大学HP
住所:愛知県名古屋市 昭和区山里町18
電話:052-832-3111(南山大学名古屋キャンパス)
※こちらは大学施設です。キャンパス内への立ち入りについてはご自身で確認ください。

南山大学 南山大学 南山大学 南山大学

アントニン・レーモンド設計「神言神学院」を訪れて

アントニン・レーモンドの設計した神言神学院(1966年竣工)へ。こちらの建物は名古屋大学から徒歩5分。坂を上っていくと独特の姿をした建物が次第に見えてきます。こちらの施設は、カトリックの司祭や修道者、宣教師になるための教育養成機関。中央に礼拝堂を置き、その廻りを事務室や教室等の建物が修道院の回廊のように取り囲んでいます。受付窓口に見学したい旨を伝え、礼拝堂を見学させてもらいました。正面の重厚な木製ドア開け礼拝堂へ。高さのある円錐形の鐘楼を中心に、5つのアーチ型屋根が掛かり、礼拝空間を作り出しています。コンクリート壁に穿たれた様々な形の窓には赤、黄、緑、青などの色ガラスがはめ込まれ、柔らかな光を堂内に落としていました。静寂の中に射し込む多彩な光はとても美しく、なんとも云えない荘厳な雰囲気で堂内が満たされていました。(堂内は撮影禁止のため写真はありません)
レーモンド建築を見ていつも思うのは、木造しかりコンクリート造しかり、構造的な力の流れが素直に建物の構成に現れているということです。構造=即、空間とでもいうような。即物的な形がつくった空間はとても力強く、率直に我々の心に訴えてきます。外観だけ見れば特異な造形に見えるかもしれませんが実際に内部空間を見れば、その形は構造的合理性から導いた素直な形なのだということが感じられると思います。内部は撮影禁止ですのでここには上げていませんが、写真では伝えきれない独特の静謐な空気が満ちています。ぜひ皆さんも実際にここを訪れ体験していただきたいと思います。

神言神学院
住所:愛知県名古屋市昭和区八雲町70
電話:052-832-2082
※一般公開はしていません。見学に関しては事務局へ問い合わせください。
※施設内での撮影禁止です。

神言神学院 神言神学院 神言神学院 神言神学院