BLOGブログ

障子を閉める日

2026.10.20

障子を閉めると、外は見えなくなります。 それなのに、閉めた方が、外の変化に気づくような気がします。 太陽が雲に隠れると、障子の面が陰る。雲が切れると、また明るくなる。風が吹けば、障子に落ちた木々の影が揺れる。 障子を開け …

中古住宅を選ぶ前に、暮らしと予算の物差しをつくる

2026.10.20

中古住宅を探している方から、購入前の相談を受けることがあります。 この家で、思い描いている暮らしができるのだろうか。相談に来られる方の多くは、そこが分からずにいます。 思い描いている暮らしには、いろいろなことが含まれます …

壁を塞ぐ前にしか、直せないことがある

2026.10.18

リノベーションの現場では、判断の速さが問われます。 解体して壁や天井を開けると、事前の調査では分からなかったことが見えてきます。解体の後にもう一度設計を見直す理由は、以前の記事に書きました。今回は、その見直しを、どれだけ …

リノベーションでは、補助金も設計の条件になる

2026.10.18

中古住宅のリノベーションで、耐震補強の設計を進めています。 古い木造住宅の耐震補強には、自治体の補助制度があります。せっかく耐震補強をするのなら、補助が使えないだろうか。そう思って、調べてみました。 分かったのは、補助を …

限られた予算の中で、耐震性能をどう確保するか

2026.10.06

リノベーションで耐震補強を考えるとき、できるだけ強くした方が良いと考えるかもしれません。もちろん、耐震性を高めることは大切です。 けれど、住宅に使える予算には限りがあります。耐震補強に費用を掛けすぎてしまえば、断熱改修や …

なぜリノベーションでは、解体後にもう一度設計するのか

2026.09.21

リノベーションを考えている方から、よく聞く不安の一つがあります。 「解体してみたら、次々と問題が見つかって、工事費がどんどん増えるのではないか」というものです。確かに、リノベーションでは、壁や天井、床を解体して初めて分か …

玄関には、余白が必要

2026.09.17

新潟で住宅を設計していると、玄関の近くに少し大きめの収納を設けることがあります。雪かき用のスコップやスノーダンプ、長靴。濡れたコートや傘。雪国では、玄関の近くに置いておきたいものが意外とたくさんあります。 家の中まで持ち …

物干スペースをつくれば、洗濯物は乾くのか

2026.09.15

設計の打合せをしていると、「室内に洗濯物を干せる場所が欲しい」という要望を聞くことがよくあります。 新潟では、冬になると雨や雪の日が続き、外に洗濯物を干せる日は限られます。でも、室内干しを希望する理由は、それだけではあり …

新潟の冬は、なぜ寒いのか

2026.09.14

新潟で暮らしていると、冬が寒いのは当たり前のことのように感じます。 空は曇り、雨や雪の日が続く。朝晩だけでなく、昼になってもなかなか暖かくならない。家づくりの打合せでも「冬、暖かい家にしたい」という話はよく出てきます。 …

予算も、設計する

2026.09.01

いま進めている中古住宅のリノベーションで、工事の見積もりが届きました。 設計をひと通り終え、図面を施工者へ渡してから、見積もりが出るまでしばらく待ちます。この時間は、何度経験しても少し落ち着きません。 設計している間も、 …

何を残し、何を壊すか

2026.09.01

現在、一軒の中古住宅のリノベーションを進めています。 既存の建物を調査し、間取りや耐震補強、断熱改修について検討を重ねてきました。設計がひと通りまとまり、先日、工事の見積もりが出てきたところです。 今回の計画では、既存の …

予算の配分を設計する

2026.08.26

家づくりを考え始めると、やりたいことが次々と出てきます。 明るくて気持ちのよいリビングにしたい。窓から景色を眺めたい。床には無垢材を使いたい。キッチンにもこだわりたい。もちろん、断熱や耐震もしっかりさせたい。 せっかく家 …

距離を設計する|ベラビスタとスーホルム

2026.08.25

コペンハーゲン滞在中、ベルビュービーチの周辺を何度も歩きました。 宿泊していた場所から近かったこともあり、早朝に歩いたり、夕方に立ち寄ったり。夏のデンマークは日が長く、夜10時近くになっても、海辺には思い思いに時間を過ご …

感覚が切り替わる建築|バウスヴェア教会

2026.08.23

コペンハーゲン郊外に建つ、ヨーン・ウッツォン設計のバウスヴェア教会。 訪れる前から、白く大きくうねる礼拝堂の天井は、写真で何度も見ていました。 ところが実際に建物の前に立ってみると、そこに教会らしさはほとんど感じられませ …

小さな居場所をつくる|フィン・ユール自邸

2026.08.22

フィン・ユールの自邸を歩いていて、それほど大きな住宅ではないのに、不思議と広く感じました。 フィン・ユールは、デンマークを代表する建築家、家具デザイナーの一人です。 室内には、明るく開放的な場所もあれば、少し暗く落ち着い …

展示室と庭のあいだを歩く|ルイジアナ美術館

2026.08.21

ルイジアナ美術館を訪れるのは、今回が二度目になります。 前に訪れたのは2010年。海を望む庭と、その中を縫うようにつながる建築が印象に残っていました。 それから16年が経ち、もう一度この場所を歩いてみると、以前とは少し違 …

建築が一歩引くことで|ベルビュービーチを歩いて考えたこと

2026.08.18

ベルビュービーチを訪れてまず印象に残ったのは、建築ではなく海でした。 海岸沿いの道路を歩いていると、東にはエーレスンド海峡が大きく広がっています。 けれど、道路と海との間には何もないわけではありません。更衣施設やキオスク …

なぜ、この円盤は美しいのか|ヤコブセンのガソリンスタンドを再訪して

2026.08.17

薄い円盤のような屋根を、一本の柱で支える。 16年ぶりに訪れたテキサコ・サービス・ステーションは、以前と変わらず、軽やかに見えました。 初めて訪れたのは2010年。当時、私が強く惹かれたのは、この円盤屋根の造形でした。あ …

カステル・ヴェッキオを、もう一度歩く

2026.08.04

7年前に訪れた、イタリア・ヴェローナのカステル・ヴェッキオ博物館。当時、この建築に惹かれ、一つの記事を書きました。 最近、当時撮った写真を改めて見返していました。建築は何も変わっていないのに、写真から受ける印象が当時とは …

設計打合せでは、何をしているのか

2026.07.25

設計事務所との打合せというと、図面を広げて壁や窓の位置を決めている様子を思い浮かべる方が多いかもしれません。 では、その打合せを終えた図面は、どのようになっているのでしょうか。 こちらが、実際の打合せで使っている図面です …

設計者は、何を知ろうとしているのか

2026.07.21

初めて相談に来られた方にお会いしたとき、いきなり間取りや部屋数の話をすることは、ほとんどありません。むしろ、家づくりとは関係のないような雑談から始まることが多いように思います。 初めての設計相談では、むしろ「何から話せば …